← 前のページ
ページ 754 / 1317
次のページ →
翻刻
あひたるに我其中に有ながら一文半銭だにも持ねば
其人数につらなる事なし大かたそのゆくゑしらぬ身なれば
此事のこのもしう打たきにては更になし只是程に
もてなし興しあへるに身のちからなくてそこばく多
かる殿原の中に我ひとりよそなるが思ひつゞくれば是
ならぬまして大事にもさぞかしと思ふに今更身の程
うたてくてかくてはなにしに人に交(ましへ)るらんとおもふ也と
打くどきいへば妻打なきての給はすること尤その
いはれ有誠にさる事也人に交るならひはよき事
にもあしき事にも其事にもるゝは口をしきなり
【上欄書入れ】4
【柱】古今巻十二 〇三