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最後(さいご)のつとめと思て泣々(なく〳〵)臨(のそみ)調子/次(ついて)にけり其時なさ
けなき群賊(くんぞく)も感涙(かんるい)をたれて用光をゆるしてげり剰(あまさへ)
淡路(あはぢ)の南流(なる)と迄をくりておろしをきけり諸道に長(たけ)ぬ
るはかくのごとくの徳を必あらはする事也末代なをしか
ある事共多かり
【431】南都(なんと)に或人/五部(ごぶ)大/乗(じやう)経書て春日(かすがの)宝前(はうぜん)にて供養(くやう)せん
と思て澄憲(てうけん)法印を導師(どうし)に請(しやう)し下さんとしけるを衆徒(しゆと)聞て
南都(なんと)の碩学(せきかく)共を閣(さしおき)て山法師を請(しやう)する事/苦(くるし)き事也
と憤(いきとを)り其事とまりにかゝる程に大明神の御/託宣(たくせん)に
我国第一の能説(のうせつ)をきかん事を悦思ふにいかにてさま
【上欄書入れ】15
【柱】古今巻十二 〇十二