← 前のページ
ページ 841 / 1317
次のページ →
翻刻
の事をさとらずしてかゝるくるしみをえけるにやかな
しむべきことなり同十一月廿九日宇治のおとゞ成佐が
弟子どもに支配(しはい)して一日に三尺の地蔵𦬇【艹+廾。菩薩】の像(ぞう)を図(づ)絵
し法花経壱部を書写(しよしや)して成佐が妻(つま)がもとにて
供養(くやう)せられけりおとゞは成佐が弟子にておはしけり
久寿元年の春の比おとゞの勾当(こうとう)有忠(ありたゞ)が夢に成佐
鬼道(きどう)にありといへども人を害(がい)する心なしと見たりけり
いかなりけることにか
【460】鳥羽院かくれさせ給て御葬送(ごそう〳〵)の夜西行法師思は
ざるほどに高野(かうや)よりいでゝこのことにまいりあひて
【上欄書入れ】10
【柱】古今巻十三 〇九