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翻刻
【柱】古今巻二 〇十三
四年/炎旱(ゑんかん)のうれへありけるに五月九日より仁寿殿(にんしゆでん)にて
孔雀経法(くじやくのきやうほう)を修(しゆ)せられけるに修中(しゆちう)に雨くたらざりけり結願(けちくわん)
の日に成て巻数を奉る時殿上に霊験(れいけん)なきよしをせうして
執奏(しつそう)せざりけり僧正そのよしを聞て法ふくをちやくし
かうろをさゝげて庭中に立てふかくくわんねんの時かう
ろのけふりたかくのほりて大雨すなはちふるたゞしきん
闕(けつ)ばかりふりて郭(くわく)【墎】外(くはい)にはくだらざりけり人あやしみと
しけり 寛忠僧都(くわんちうそうづ)《割書:号池上|僧都》は寛平法皇の御孫兵部卿/敦固(あつかたの)
親王の子法皇入/室(しつ)いしやま内供受法灌頂(ないくしゆほうくわんてう)の弟子なり
行業(こうぎやう)つもり霊験(れいげん)すぐれたる人也千日ごまを修し