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たりけるに孝博病をたすけておきあがりて楽を承
らば苦(く)病しはらく休(やみ)ぬべしと申たりければ冷人(れいしん)を召
て管弦(くはんげん)有けり妙音院殿は琵琶(ひわ)を弾(たん)じ給ひけり
孝博(たかひら)心神/安楽(あんらく)なりとぞ申けるやゝ久敷有て妙音院
殿はかへらせ給ひにけりあはれにやさしかりける御渡り
也孝博/老後(らうご)に重病を受ては念仏などをこそ申
べきに宿執にひかれて楽(がく)を聞たがりけるこそ
あはれに侍れ【490】京極大相国つねにの給けるは死去は
人のをはり也つゐとしてのがれざる理(ことは)り也死におゐ
てはくゆべからずたゞし一事忍びがたき事有死し
【上欄書入れ】10
【柱】古今巻十五 〇八