翻刻
のらきつねの
なかにもあたまの
けまでも
しろく
なりし
おやふんの
きつね
わかての
もの来り
しゆへ
ばけものゝ
おとろへ
たる事を
くちをしく
おもひ
さて〳〵
おいらが
わかい
じぶんは
なんでも
しよかつた【しやすかった、の意?】
とかく人が
なんでも
ゆだんせず
そのうへを
くさぞうしの
さくしやめが
とんたやすく
しやあがつて
すなをな
こどもしゆ
までもなんの
おもしろくもない
ばけものと
やすくさせむしやう
やたらにだいつふ
〳〵としやれやがる
このへんほふには
そばだといつても
くふまいから
てうちじやと
いつてくわせねば
ならぬしばいの
さくしやもたいせつな
おふやさまを
やすくしてたな
でもおわれたら
どふしたもんだ
【障子のかげで】
「いつそいきること【?】じや【いつそ生きる苦じや?】【いっそ生きる身じや?】
【右ページ下】
ぬし
たちの
なりはあじたの【味だの?】
人けんには□されはせぬか【人間に化かされはせぬぬか】
たゝいまはかふいふみで
なくてはまいり【=今はこういう姿でなくてはなりません】
ませぬおまへかたの
ようにしては
やい□とばけ
ものとのみ
こみに
なり
ます【=化物とわかってしまいます】
【のみこみ=承知すること】