翻刻
【右丁】
刀豆(たうつ)
【左丁】
刀豆(とうつ) なたまめ くちはた《割書:四国|九州》 たてわき《割書:土|州》
四月 種(たね)を下(くた)す葉(は)は豇豆(こうつ)に似(に)て長(なか)く大に花(はな)も亦(また)大にして紫色
莢(さや)肥大(ひたい)にして皀(さいかち)の莢(さや)に似(に)て刀剣(とうけん)の如(こと)く剣脊(けんせき)あり嫩莢(わかきさや)を
取(と)り漬(つけ)て食(しよく)す
一種 しろなたまめ
苗(へう)葉 前条(せんしやう)と同(おなし)く唯(たゝ)花実(はなみ)倶(とも)に白色なり此実 咽喉(のんと)腫(はれ)て閉塞(ふさかり)
並(ならひ)に肩臂(けんへき)に細末(さいまつ)となし服用(ふくやう)すれは功(こう)あり
一種 はまなたまめ いそまめ《割書:大和|本草》
播(はん)州志州記【紀ヵ・注①】州四国の海辺(かいへん)に自生(しせい)す蕂蔓(つる)冬(ふゆ)凋(しほ)ます花は扁豆(へんつ)
《割書:ふし|まめ》に似(に)て大に莢(さや)は刀豆(とうつ)《割書:なた|まめ》に似(に)て短(みしか)し麤味(そみ)にして食(しよく)すへからす根茎(こんけい)葉(は)
共(とも)に剉(きさ)み煎(せん)し疥瘡(かいさう)を■(よく)【氵+客・浴ヵ・注②】すれは癒(いゆ)ると云 大和本草(やまとほんさう)にいそまめ海(かい)
浜(ひん)の野(の)に生(せう)す莢(さや)わきを時(とき)【注③】煮(に)て食(くろ)ふ物(もの)あり或云《振り仮名:有_レ毒|とくあり》《振り仮名:不_レ可_レ食|くろふへからす》葉(は)
葉(は)【「葉」重複ヵ・注④】及(およ)ひ実(み)を莢(さや)ともに煎(せん)し洗(あら)へは湿熱(しつねつ)の腫気(しゆき)を治(し)すといふ
【注①、② 国立公文書館デジタルアーカイブを確認(『本草図譜巻之43・44』コマ30 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676183)】
【注③ 「わきを時」は国立公文書館デジタルアーカイブ(注①と同)では「はかき時」。なお、「わ」は「白」を消した上から書いている。】
【注④ 国立公文書館デジタルアーカイブ(注①と同)では「茎葉」】
【二十行三字目~「剉(きさ)み」は国立公文書館デジタルアーカイブ(注①と同)では「剉(きさこ[みヵ])て」となっている】
【二十二行下から五字目「治」は「冶」に見える】