翻刻
【右丁】
蓼蕎(れうきよう)《割書:附|録》 野韭(やきう)《割書:救荒|本草》
みづにら 荶(きん)《割書:爾|雅》
水沢中に春(はる)生(せう)す葉(は)は
山蒜(さん〳〵)《割書:のひ|る》に似(に)て頗(すこふ)る短(みしか)く
又 山薤(さんかい)《割書:やまら|つけう》に似て根(ね)白
色なり秋花あり山薤(さんかい)に
・▻
・▻似(に)て紅紫色(こうししよく)臭気(しうき)
あり斉民要術(せいみんようしゆつ)に白(はく)
荶(きん)は《振り仮名:似_レ韮|きうにゝて》《振り仮名:生_二水中_一|すいちうにせうす》と
いへり
【左丁】
蒜(さん) びる《割書:和名|鈔》 こびる《割書:新校|正》 美菜(ひさい)《割書:名物|方言》 夏蒜(かさん)《割書:三才|図会》
山蒜(さん〳〵)《割書:のひ|る》を園中(ゑんちう)に培養(はいやう)する物(もの)なり別種(へつしゆ)にあらす本邦(ほんほう)にては蒜(さん)を圃(ほ)に
育(やしな)ふこと少(すく)なし皆(みな)山蒜(さん〳〵)を堀(ほ)り採(と)りて菜(さい)となす
山蒜(さん〳〵) ねひる《割書:和名|鈔》 のびる やこひる ちもと《割書:仙|台》
ひるこ《割書:奥|州》 ねふり《割書:江|州》 ホヒフロウク《割書:荷|蘭》
沢蒜(たくさん)《割書:救荒|本草》
原野(けんや)堤(つゝみ)なとに多(おほ)く春月(はる)宿根(ふるね)より生(せう)す形 竜芻(れうすう)《割書:ほそ|ね》の如(こと)くにて軟(やわら)かなり
夏月 茎(くき)を抽(ぬきんし)て二尺 許(はか)り頂(いたゝき)に実(み)を生(せう)す大蒜(たいさん)の実(み)に似て小く淡紫(うすむらさき)
色 根(ね)円(まる)くして玉(たま)の如(こと)し根葉(ねは)ともに菜(さい)となす
【二十六目行割書「ほそね」は国立公文書館デジタルアーカイブでは「ほそゐ」(『本草図譜巻之45・46』コマ16 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676184)】