翻刻
【右丁】
りやうさうくはすいこれをみて
たうらうかをの【蟷螂が斧…弱者が身の程も知らずに強者に立ち向かう意】といさみつゝほこ
をとはせつるきをなけしはう
てつはうはなしかけ天地をうこ
かしせめけれとも大臣ちつとも
さはき給はすむくりか船へそ
かゝられける舟のへさきにつか
せたるくろかねのたての面には
はんにやしんきやうくはんおん経
こんてい【金泥】にてかゝれたるそんせう
だらに【尊称陀羅尼】の中よりもしやや〳〵
ひんしやといふもじか三とくふしき
の矢さきと成てむくりかまなこ
【左丁】
をいつぶいたりふどうのしんこんに
かんまん二つのもじかつるきと
成てとひかゝりおほくのむくりか
くひをきる観音経のもじに
おふいきうなんといふもじか金の
たてと成てむくりか矢さきを
ふせけはみかた一きも手もおは
すさてこそ諸人ちからをえちん
この合戦手をくたく大臣殿は
御らんしていつのれうそと仰有
てくろかねの弓のつるをとすれ
は雲のうへまてひゝきあり三百
六十三すちの矢をのこりすく