翻刻
【右】
に天の賜(たまもの)なるべし是によりて見れば禍福(くはふく)はそれ〳〵
の分限(ぶんげん)によりて異(ゐ)ある事天道なるへければ
彼(かれ)に比(ひ)してこれをおろそかにすべからざること
勿論(もちろん)なり《割書:予》短才愚盲(たんさいぐもう)にして此書を編(つゞる)こと
自力(しりき)の及ぶ所にあらず其時/富士川(ふじかわ)岩渕宿(いわぶちじゆく)よ
り身延(みのぶ)道にかゝり甲府(かうふ)へ出しばらく滞留(たいりう)せ
し中/神醫(じんい)徳本老(とくほんらう)の遺書(いしよ)なりとて麻疹(はしか)
のことを委敷(くはしく)書たりしを見るに治法(ぢほう)および食物(しよくもつ)
【左】
の禁忌(きんき)其外心得のことども悉(こと〴〵)くしるしたれば《割書:予》是を書
抜(ぬき)旅袖(りよしう)に収(おさめ)帰りしまゝを取敢(とりあへ)ずこゝに模写しおわんぬ
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西邦麻疹雑談(さいこくましんぞうだん)全三冊《割書:むかし西国にて麻疹はや|りし時めづらしきものかたり|ありしを聞つたへしるす》
十返舎著
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《割書:右之通(みぎのとをり)|麻疹(はしか)に》寿福請取帳(じゆふくうけとりてう)全一冊《割書:はしかのことをおもしらおか|しく書つゞりたるなれは麻|疹の御見舞によき絵|ざうしなり》
同 作