翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

地震吉凶之弁 - 翻刻

地震吉凶之弁 - ページ 3

ページ: 3

翻刻

又曰丙は炳也日 輪(りん)炎熱等の火也是を君火と云ひのと火の弟也又南方を司る又日 丁(てい)は灯(てい)也民家日用の火也是 相火(さうくわ)と云土のへ土の兄也央(ちうはう)に 位し四季の土用を主り五常の信に配す又曰戊は母也五こく草木を生るの母也つちのとは土の弟也又曰巳は 起也一切の器物を起して人民の作(さく)用を助る也かのへは金の兄也西方の秋を司り 五常の礼に配し万物を収る方位也故に云 庚(かう)は更(かう)也 更更(あらためかへる)也万物木(こ)の世に 生じ金の世に更(かわり)【送り仮名の重複】り収(をさま)る也かのとは金の弟也又秋に配す又云辛は新也 万物更新なる也みつのへは水の兄也北の方の冬を司り 五常の智に配す又云 壬(しん)は拰也万物 金(か)の世に収り木の 世に生ずみつのとは水の弟也又曰く癸(き)は揆也水は万物を 揆るの始智は万計を揆の本也【各干支に振られた右横の番号は各々の前に記す】 《割書:地|也》九 子《割書:ハシメ|北》 八 丑《割書:ムスブ|》七 寅《割書:ヒラク|》六 卯《割書:シゲル|東》 五 辰《割書:フルウ|》 四 巳《割書:トヾマル》 九 午《割書:フタツ|南》八 未《割書:アラソウ|》七 申《割書:ミ|》 六 酉《割書:シテハ|西》 五 戌《割書:ヤブル|カエル》 四 亥《割書:タエル|ツキル》ねは根也夜九ツ夜半と云是陰の終場の始也故に子の字(じ)了(おわる)と   一(はじめ)の字(じ)を合して子とす万物を生るの根也うしは極陰(ごくいん)にして陽気(ようき)をうしなふ也夜八ツ鶏(けい)めいと云物の終也 寅(とら)は陰気陽気にとらるゝ也朝七ツ平旦と云平に旦てのぼるの気ありうは日をうむ也朝六ツ 夜明と云人戸をひらくの時也故に卯の字は戸の字を左右に開きたる形也たつは日上りたつ也 朝五ツ食時と云陽の極致也みは日の気みつ昼(ひる)四ツ禺中と云日禺_レ 中 ̄ニ也陽気みちのぼる也午は 陽気うまるゝ也ひる九ツ日中と云日中天にのほれば傾くの外なしひつじ日通じ也 則日のつじ也 ひる八ツ日昳と云さるは日去也昏七ツ晡時(ほじ)と云 猿(さる)の性のさはがしきは晡まへのせわしきに発す とりは日収る也昏六ツ日入と云酉の字は卯に反(はし)【ママ】して戸を打あはせ横木を入たるのかたち也いぬは陽 気いぬる也 昏(くれ)五ツ黄昏と云また戌(いぬ)は戌(やぶる)也陰気陽を戌る也草木霜にやぶれ滅(ほろ)る也ゐは陽気 ゐかへる也夜四ツ人定と云 微陽盛陰(ひやうせいゐん)と交(まじは)り人定まつて妊(はらむ)の時也草 木ゐかへりて蒔(つきたし)をはらむ也《割書:五|◯》戌 ヤブル 《割書:四|》亥にて地震はヲキル也 《割書:九|》子 ヨイハジメテ末広の春 祈■ゟ地震をサシテ万歳楽ト云 既(すで)に十月二日の大地しんは辰(たつ)の日にて 夜の五ツ過四ツ前にて戌の下刻也戌亥西北に当り戌は土に主り亥は水ニ 司(つかさ)どる辰は東南に当り土に主どる処此節云中ウルホイ多く其気万もつ 更らんとすれど未だ上の陽気 若(わか)く時至らずして発(はつ)すること能はず其気 変じて地しんと なる辰に振ふ意也戌はヤブル亥はタヘルノ■にして一年の 終り一日の仕舞也一旦吹出震崩とも其翌日巳の日にて巳は とゞまる故に地震の元を失ふ也過れば子の刻(こく)に 移(うつ)り子は九ツにして陰の終りやうのはじめなれば▲ ▲是天地 乾坤万物五 こくを生る根也 以て此処(こゝ)を押 ときは凶年の兆しにあらず 豊(はう)年の■ 実(げ)に作れる 御世(みよ)の祥瑞たるを示(しめ)し て人の惑をとき忌(いみ)うたがふ人なからんこと を庶幾(こひねがふ)と云爾(しか) 尤地形定るまで其気ありと いへども再(ふたゝ)び大地しん の愁ひなきかしかしながら 天 質(しつ)ははかり がたし御用じん 肝用なり 【左下に囲文字】 禁買売