翻刻
【右丁】
賜(たま)ふ御仁(ごじん)恵実(けいじつ)に百世(ひやくせい)に冠(くわん)たりといふべし
氷川(ひかは)明神(みやうじん)社 同所 西北(にしきた)の方(かた)ばかりにあり相伝(あひつた)ふ 孝照(かうせう)天皇(てんわう)の
御宇(きよう)の鎮座(ちんざ)なりと云々 祭神(まつるかみ)武州(ぶしう)大宮(おほみや)の氷川(ひかは)明神(みやうじん)に同(おな)し昔(むかし)は
白山(はくさん)御殿(ごてん)跡(あと)の地(ち)にありしか白山(はくさん)権現(ごんげん)と共(とも)に地(ち)を替(かへ)させられし
より当社(たうしや)は此地(このち)に遷(うつ)る極楽水(ごくらくみづ)宗慶寺(そうけいじ)の持(もち)にして祭祀(さいし)は九月
十日なり
武蔵国風土記曰 足立郡巣鴨郷氷川神社観松彦香殖稲
天皇御宇三年戊辰所祀素盞嗚尊大巳貴命奇稲田比咩
合三座也云云
按(あんずる)に此(この)巣鴨(すかも)の地(ち)昔(むかし)は足立郡(あたちのこほり)に属(ぞく)せしに似(に)たり今(いま)は豊島郡(としまのこほり)の内(うち)に入たり
当社(たうしや)は千有余年(せんいうよねん)を経(ふ)る所の宮社(きうしや)にして八幡(はちまん)太郎(たらう)義家公(よしいへこう)奥(あう)
州(しう)下向(げこう)の時(とき)当社(たうしや)に参籠(さんらう)ありしと云伝(いひつた)ふ中古(ちゆうこ)荒廃(くわうはい)して形(かた)
ばかり残(のこ)りしを伝通院(でんつうゐん)の開山(かいさん)了誉(れうよ)上人 此地(このち)の幽邃(いうすゐ)を愛(あい)し
庵(いほ)を結(むす)んで聖冏庵(しやうけいあん)と号(なづ)け此地(このち)に閑居(かんきよ)ありし頃(ころ)宮居(みやゐ)を重修(ちやうしゆ)
【左丁 一字一行書は縦書きに改めた】
巣鴨(すかも)真性寺(しんしやうし)
江戸(えと)
六地(ろくち)
蔵(さう)の
一員(いちゐん)
なり
天神山 裏門 本堂
表門
六地蔵