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コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 5 江戸名所図会

江戸名所図会 20巻 巻之2 - 翻刻

江戸名所図会 20巻 巻之2 - ページ 34

ページ: 34

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【右丁】 佃島(つくたしま) 鉄炮洲(てつはうす)に傍(そひ)たる孤島(こたう)をいふ《割書:舟松町(ふなまつちやう)より舟渡(ふなわたし)|ありてこゝに至(いた)る》文亀年間(ふんきねんかん)江戸(えと)  の舊図(きうつ)に向島(むかふしま)とあり天正年間(てんしやうねんかん)  東照大神君(とうせうたいしんくん)遠州濱松(ゑんしうはままつ)の御城(おんしろ)にまし〳〵皇都(くわうと)へ上(のほ)り給ふ頃(ころ)摂津(せつつの)  國(くに)多田(たゝ)の御廟(こひやう)およひ住吉大神(すみよしたいしん)にまうて給ふとき神崎川(かうさきかは)御舩(おんふね)  なかりしに佃村(つくたむら)の漁夫(きよふ)猟舩(りやうせん)をこき出(いた)して渡(わた)し奉(たてまつ)りしかは伏見(ふしみ)  御城(おんしろ)にまします時(とき)も御膳(こせん)の魚(うを)を奉(たてまつ)るへき旨(むね) 台命(たいめい)あり又  西国(さいこく)へ御使(おんつかひ)なとの折(をり)からはかならす漁船(きよせん)を以(もつ)て仕(つか)へ奉るへき  旨(むね) 命(めい)ありしかは大坂(おほさか)両度(りやうと)の御陣(こちん)にも軍事(くんし)の密使(みつし)或(あるひ)は御膳(こせん)の  魚猟(きよりやう)等(とう)の事日々/怠(おこたり)なく仕(つか)へ奉りしかは其後(そのゝち)漁人(きよしん)三十四人/江戸(えと)へ  めされ慶長年間(けいちやうねんかん)浅草川(あさくさかは)御遊猟(こいうりやう)の時(とき)網(あみ)を引(ひか)せ給ひ同十八年  八月十日/海川(うみかは)漁猟(きよりやう)すへき旨(むね)免許(めんきよ)なし給へり《割書:其頃迄(そのころまて)は安藤(あんとう)石川(いしかは)|両侯(りようこう)の藩邸(はんてい)ありし》  《割書:頃(ころ)は今(いま)の小石川(こいしかは)網干坂(あみほしさか)小網町(こあみちやう)難波町(なにはちやう)等(とう)に旅宿(りよしゆく)して居(ゐ)たりしとなり|難波町(なにはちやう)に今(いま)も六人/河岸(かし)と云(いふ)所(ところ)ありて六人網(ろくにんあみ)と号(なつ)けて専(もつは)ら用(もち)ゆるとなり》然(しかる)に寛永年間(くわんえいねんかん)  鉄炮洲(てつはうす)の東(ひかし)の干潟(ひかた)百間四方(ひやくけんよはう)の地(ち)を給り正保(しやうほ)元年二月/漁家(きよか)を立並(たてなら)へて 【左丁】  本國(ほんこく)佃村(つくたむら)の名(な)を採(とり)て即(すなはち)佃島(つくたしま)と号(なつ)く又/白魚(しらうを)を取(とり)て奉(たてまつ)るへき  旨(むね) 台命(たいめい)によりて毎年(まいねん)十一月より三月/迄(まて)怠(おこた)らす奉る其(その)  間(あひた)は他(た)の猟(りやう)を堅(かた)く禁(いまし)め給へり猶(なほ)其後(そのゝち)深川八幡宮(ふかかははちまんくう)の前(まへ)にて  空地(くうち)三千/坪(つほ)を給はりて佃町(つくたちやう)と号(なつ)けられ御菜魚(こさいきよ)をも奉(たてまつ)れる  事(こと)となれり《割書:或人(あるひと)の説(せつ)に此所(このところ)は始(はしめ)安藤右京進(あんとううきやうのしん)やしきの地(ち)にして住吉(すみよし)の社(しや)|頭(とう)に繁茂(はんも)する所(ところ)の藤(ふち)は安藤家(あんとうけ)にて栽(うへ)る所なりといへり廣(くわう)》  《割書:貢(く)に佃島(つくたしま)は紀州(きしう)賀多(かた)の漁人(きよしん)雑居(さつきよ)し|一/島(とう)皆(みな)本願寺宗(ほんくわんししう)にて他宗(たしう)なしと云々》此地(このち)は殊更(ことさら)白魚(しらうを)に名(な)あり故(ゆゑ)に  冬月(とうけつ)の間(あひた)毎夜(まいや)漁舟(きよしう)に篝火(かゝりひ)を焼(たき)四手網(よつてあみ)を以(もつ)て是(これ)を漁(すなと)れり都(と)  下(か)おしなへて是(これ)を賞(しやう)せり春(はる)に至(いた)り二月の末(すへ)よりは川上(かはかみ)に登(のほ)り  弥生(やよひ)の頃(ころ)子(こ)を産(さん)す其子(そのこ)秋(あき)に至(いた)りて七八月の頃(ころ)江海(かうかい)に入と云  《割書:事跡合考(しせきかつかう)に云/両国(りやうこく)の川筋(かはすち)に産(さん)する所(ところ)の|白魚(しらうを)は尾州(ひしう)名古屋(なこや)の浦(うら)よりとりよせ給ふと云々》 住吉明神(すみよしみやうしん)社 佃島(つくたしま)にあり祭(まつ)る神(かみ)摂州(せつしう)の住吉(すみよし)の御神(おんかみ)に同し神主(かんぬし)は  平岡氏(ひらをかうち)奉祀(ほうし)す正保年間(しやうほねんかん)摂州(せつしう)佃(つくた)の漁民(きよみん)に初(はしめ)て此地(このち)を賜(たま)はり  しよりこゝに移(うつ)り住(すむ)本國(ほんこく)の産土神(うふすな)なる故(ゆゑ)に分社(ふんしや)してこゝにも