翻刻
【右丁】
よよく〳〵後にはお覚しめしあはせ
給ひ候へ世にあらんにこそとかくも申さ
むとてかくなん
もろともにそこのみくつと成やとて
なみたのうみに我もしつみぬ
かやうに斗あそはし打ふし給へはひ
やうふのつほねこれを取てつきみねに
たひけり扨かた〳〵の返事とりて
つきみねはよるひるいそきくたりけれは
はりまのあかしにておひつきまいら
【左丁】
せけりひやうゑのすけ殿御返事とも
御覧してなつかしき事かきりなし
かなしく恋しくおほしめしあかし
くらしくたり給ふ程にいなのみなとに
つき給ふすさきのかたを御覧しけれ
は白きとりのはしのあかきがとひ
つれてゆきけれはあらうつくしの鳥
やあれは何とりそととひ給へはかんと
り【「かじとり(舵取り)の変化した語】申やうみやことりと申せは