翻刻
【右丁】
ともかしわさのやうにおもひ給ふよし
うけたまはり候ほとにはつかしさにい
ましてまいりさふらわす扨も此かたこ
そあれて候へはいつくへもみくるしから
さる所へゐらせ給へ宮なとのかよはせ給
ふ成になつめんけにもてなし参ら
するなとゝおほしめしなんひんなさよ
こくしゆりしてまいらせんことさらけふ
は日よく候へはやかて〳〵と申けれはみな
〳〵むねのうちさわきけりこんの少将申
【左丁】
やうたゝ今はあまり〳〵あはたゝ敷候へは
まつしはらく御のへ候へ宮にも申まい
らせてしつかにこそと申けれはみやに
はあれにて申給へちかきほとにて候へは
とて心あわせたるくるまよせてひめ君
をひきたてゝくるまにのせまいらせける
人〳〵あら〳〵とはかりにてひめきみと
なく〳〵御ともしくるまにのりいつく
ゑゆくらんとなき給ふに四条あたりなる
所のかたほりとのさしきのあさましけ