翻刻
【右丁】
三位の給ふやうは御身も七さい我も
七才のとしをなし日てんしやうして
そのゝちはたかひにあさからすおもひ
まいらせうち【内裏】へまいりたる時もひやうゑ
のすけまいり給わすときく時は久しく
おもひてたちまたおはすると聞時はくる
まをとはしなとしてありしに今
のわかれこそおもひもより候はすとて
なきたまふひやうゑのすけ殿のたまふ
やうわれちゝはゝにをくれ【先立たれ】まいらせし
【左丁】
時やかてしゆつけしておやのこせ【後世】をも
とふらひ我身もたすからはやと廻る
しにいもうと壱人候かわれをたより
とたのむにより御みやつかへ申て今は
すこさぬ物ゆへにかゝるうきめを見候はん
事こそ候へとかきくときこよいはえ物かた
り申度候へともみてう【みちょう(御帳)=貴人を敬って、その御座所のとばり又は帳台をいう語】へまいりさいこの
いとまこひし候はんとて立給へは中将た
もとをひかへかくなん
おもひきやかけならへはる冬のよの