翻刻
【右丁】
/酌人(おしやく)を/一枚打込(いちまいぶちこん)で/其身(そのみ)は
/布団(ふとん)にすつぽりまとはれ
/梅香和(うめがわ)から/入(いれ)たきどりの
/肴(さかな)あつ/燗(がん)でひつかけ
ながらのいちや/附(つき)いざ
さらば/芸者(げいしや)もころぶ/所(ところ)
までと/隅田川上(うはて)へのぼるが
/上分別(じやうふんべつ)はるかにまさりし
〔雪ノ一〕
【左丁】
/雪見(ゆきみ)なるべし/舟(ふね)の
/内(うち)には/爪弾(つめびき)にて/一中(いつちう)
/節(ぶし)のうまい/所(ところ)を
ひとくさりづゝ/吉(よし)
/原八景(わらはつけい)は/爰(こゝ)の/所(ところ)が
いゝのわん/久(きう)は/爰(こゝ)が/能(いゝ)
のト/小声(こゞゑ)でうたひて
/誰のは/爰(こゝ)をかういふ