翻刻
【右丁】
またやみむかたのゝみのゝ桜かり
花の雪ちる春のあけほの
右 西行法師
おしなへて花の盛に成にけり
やまのはことにかゝる白雲
左 後鳥羽院
立田姫風のしらへもこゑたてつ
【この冊子に乱丁あり。後鳥羽院の哥の下の句はコマ4の左丁に続き、コマ4の右丁の続きはコマ10の左丁です。】
【左丁】
にようこ【女御】きさきにもたゝすへきそかし
此たひ御みあるならは返事申たまへ
人〳〵此よしこゝろへてをわせよとの
たまへはまたひるほとにときわを
御つかひにてかくそありける
ゆきかよふあとはしらねとあふ坂の
せきはいとこそこへまほしけれ
このたひはうちあらはれて返事をとり
てきたれよと仰られけれはときわ
うけたまわりてみてうへゆきてみなみ