翻刻
【右丁】
吉祥草(きちしやうさう)《割書:時|珍》 くわんのんさう 吉祥蘭(きちしやうらん)《割書:福州|府志》
観音草(くわんおんさう)《割書:天台山|方外志》
人家(しんか)庭際(には)に栽(う)ゆ葉(は)は萱草(くわんさう)《割書:通|名》に似(に)て短(みしか)く深緑色(こきみとりいろ)冬(ふゆ)凋(しほ)ます秋月(あき)葉(は)の
間(あいた)に穂(ほ)を生(せう)して二三寸 許(はか)り六弁(むへら)の紫花(しくは)を攢簇(さんそく)す春(はる)に至(いた)りて実(み)を
結(むす)ふ紅色(こうしよく)にして南燭(なんしよく)《割書:なん|てん》の如(こと)し穉峯(ちほう)の百花詩(ひやくくはし)に此花(このはな)開(ひら)くときは吉祥(きちしやう)
あることを詠(ゑい)ず曰 乱草(らんさう)凄々(せい〳〵)奚(こゝに)【爰ヵ】《振り仮名:止_レ百|ひやくをとゝむ》独(ひとり)《振り仮名:推_二此草_一|このくさををすに》《振り仮名:不_二尋常_一|しんしやうならす》一朝(いつてう)紫色(ししよくの)
花(はな)能試(よくこゝみに)【注】《振り仮名:可_レ卜_二其家百吉祥_一|そのいへのひやくきつしやうをほくすへし》又(また)一種(いつしゆ)琉球産(りうきうさん)に形状(かたち)異(こと)ならす但(たゝ)長大(てうたい)
なる物(もの)あり
【左丁】
【版心の中央】
吉祥草
【注 ルビ「こゝみに」は「こゝろみに」ヵ。国立公文書館デジタルアーカイブでは「こゝろむ」(『本草図譜巻之39・40』コマ10 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676181)