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翻刻
【上部タイトル】
嘉永年間より米相場直段并年代記書抜大新版
【一段目】
嘉永六癸丑年ヨリ《割書:〇くは| の木》
米相場《割書:●百俵印|▲壱両印》
《割書:▬百文印| 》
●四十九両
▲七斗一升
▬一升
異国
船はじ
めて浦賀へ
きたる
小田原大地しん
家定公せうぐん
安政元甲寅年《割書:一〇たにの| みづ》
●六十両
▲五斗八升
▬八合五勺
壱朱銀通用
大坂木津川口
大つなみ人家を
ながし橋〴〵をちる
同二乙卯年《割書:一〇たにの| みづ》
●四十五両
▲七斗八升
▬一升二合
十月二日
江戸中大
地しん人多く
しすしんよし原
はじめとして
所々出火事
御すくひ小や
五ヶ所へたつ
わけて丸
の内ひどく
して人々なん
ぎをなす
同三丙辰年《割書:〇ひさご| のかね》
●七十二両
▲四斗八升五合
▬七合
八月廿五日大
あらし深川
大水人家を
ながす成田山
ふか川にてくわいてう
同四丁巳年《割書:〇ひさご| のかね》
●六十三両
▲九斗五升
▬七合五勺
しば山仁王両ごく
ゑかういんにてくわい
てう大にはやりて
さんけいくんじゆう【群集】す
同五戊午年《割書:〇天上| の火》
●八十九両
▲三斗九升
▬五合五勺
家みつ公
御たかひ
やくびやう
はやる人多く
やまひのためにしす
【二段目】
同六己未年《割書:〇天上| の火》
●百五両
▲三斗三升
▬四合七勺
十月御本丸
ゑんじやう
横はま
かうえき
はじまり
御すくひ
まいを市中へ
くださる
万延元庚申年《割書:さくら| の木》
●九十九両
▲三斗五升
▬五合二勺
さくら田外
上ミのたゝ
かひ
あさくさ
くわんをん
くわいてう
女人ふじ山へ
あがるをゆるす
文久元辛酉年《割書:一〇たにの| みづ》
●百五両
▲三斗一升
▬四合六勺
□□□に
浪(ろう)人 戦(せん)そう
たかを山
ゑかういん
にてかい
てう
同二壬戌年《割書:〇大かい| のみづ》
●百廿三両
▲二斗八升四合
▬四合
江戸はじめ
しよこくはし
か大いにはやり
人しすること
そのかづを
しらず
右につきしよにん
なんじうおゝかた
ならずよつて
御すくひくださる
同三癸亥年《割書:〇大かい| のみづ》
●百廿五両
▲二斗八升
▬三合八勺
二月
家もち公
御上らく
文久せん
通用はじ
まる
【三段目】
元治元甲子年《割書:〇うみ| のかね》
●百五□両
▲二斗三升
▬三合二勺
七月
十六日
二十日
京都大火
人多くしす
慶応元乙丑年《割書:〇うみ| のかね》
●二百五両
▲一斗七升
▬二合二勺
金花山弁財天
ゑかういんにて
かいてうあさまいり
おゝくいづ
春天ぢくよう
大そう
わたり
両国にて
しよ人に三■
本所小笠
原やしきへ
浪人屯
両国広
小じへごく
もん二つ出る
文久銭八文
青銭十二文
通用はじまる
同二丙寅年《割書:〇いろり| の火》
●二百七十両
▲一斗二升
▬一合八勺
春市中
大町人
多くこは
されるしよはうにて
近所へほどこしいづる
九月ひんきう人
さわぎ江戸中へ
はじまる
御すくひ
小や佐久
間町へたつ
谷中天王寺にて
たきだしこれあり
しよにんくんじうす
十二月九日十日
江戸大火これある
【四段目】
同三丁卯年《割書:〇いろり| の火》
●四百二十両
▲八升三合
▬一合一勺
市中じゆんら
御まはり
これある
しよしき
かうじきにて
御すくひ小や
たつ
千住大はし
御かためはじ
まる
大坂千ば【船場】にて
大たゝかいこれ
ある
なんきんまい
はじめてわたり
しよにんこれを
かう
十二月廿六日
あかばねにて
大火事これあり
しな川まてやける 人多くしす
同四年戊辰《割書:もりの| 木》
●三百五十両
▲一斗
▬一合二勺
しよ大みやう
のこらず国へ
ひきこむ
正月十五日
御ちょくし
御下向
三月市中町人
どうらんして
こと〴〵くさはぐ
四月中江戸
近在所々に
たゝかいこれある
五月十五日
上の御山たゝかい
大坂にて大水
はし〴〵をちる
奥しうへん
にてたゝかい
これあるよし
さいばんしよ
にて御はう
びくださる
牛頭天王
御ゑ
かはる
青銭
廿四文
文久十六
文
通用
る
板元 大坂 錦沢堂
大正元、九