翻刻
【右丁】
突(つく)まいものにもあらずと、
向(むか)ふ抹額(はちまき)に力(ちから)をそへて、序(じよ)
熱(ねつ)を吐(はく)こと膈噎(かく)の如(ごと)し
狂歌堂主人
申の春 【家紋様のしるし】
【左丁】
禁食
春来無所不痲疹
荊芥【注①】防風御柳斜
日暮医門伝蝋燭
早天頻敲五更【注②】家
右唐詩翻案 蜀山人【落款】蜀 山
【注① 薬用となる香草の名。】
【注② 一夜を五分した時刻の名称で、「五更」は最後の時刻。季節によって変わるが現在の時刻で春は午前3時頃から5時頃まで。】
【右の漢詩は左の韓翃(かんこう=中唐の詩人)の詩、「寒食(かんしょく)」を翻案したもの(パロディ)を篆書で表記したもの。】
春城無處不飛花
寒食東風御柳斜
日暮漢宮傳蠟燭
靑煙散入五侯家