翻刻
【右丁】
当(た)らざる事(こと)なく、纐猿(くゝりざる)の
招牌(かんばん)本町(ほんてう)の軒(のき)にかゞやく事、
麻疹(ましん)戯言(きげん)を紀原(きげん)とす、是等(これら)の
機嫌(きげん)をうかゞひて。新米作者(しんまいさくしや)の
乍昔堂(させきどう)、一番作(ばんさく)を当(あて)る気(き)にて。
はしかの語路(ごろ)の干鰯俵(ほしかだはら)、臭(くさ)きを
【左丁】
追(お)ふ物好(ものずき)から、あらゆる贅言(むだ)を
肥(こや)しとなし、終(つゐ)に此(この)癚語(せんご)を
つくれり、当(あた)るとあたらぬは、
禁物(きんもつ)の養生(やうぜう)次第(しだい)、赤班瘡(あかいもがさ)の
余波(なごりやみ)、琉球芋(さつまいも)といふ風(かぜ)も
流行(はや)れば、薯蕷(ながいも)で足(あし)を