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―第十五章 上下水道 三四〇
本市の衛生状態は極めて不良に属する事は、上水道の項に於て詳述せる如く、伝染病患者数等も亦相当に大なるあり。斯
くて本市衛生改善上の見地よりして、下水の計画は焦眉の急を感ずる所なり、依て最近改良計画調査中にあり。尚部分計
画として焦眉の急を告ぐる場所に対して稍々組織的施工を為したるもの左の如し。
一、竣功 大正十三年三月
場所 花田町字流川地内
工費 金五千五百六十一円二十七銭
工法大要 内径四尺の鉄筋コンクリート管を延長六十一間埋設し人孔、土砂溜枡等を附属し在来下水路を経
て柳生川に排水す。
二、竣功 大正十三年十月
場所 関屋町地内
工費 金壱万四千百八十九円五十一銭
工法大要 内径四尺鉄筋コンクリート管延長九十六間八分を埋設し人孔、掃除枡を附属し板新道在来下水路
の大部分を豊川に排水せり。
第十六章 都市計画
一、都市計画法の適用
市勢の発展と共に逐年人口の増加を加ふに拘らず、都市百般の設備は之れに伴はず、商工業の発達著しく随所に工場の
濫設を見るの結果、市街地の秩序は甚だしく錯綜乱雑に陥り、道路の狭隘、不便其他上下水道、公園、高速度交通機関等
都市的施設の欠如と共に都市改良の必要漸く現実の問題たるに至れり。
茲に於て本市は市区改正事業の竣工に先立ち大正十年七月臨時都市計画準備委員会を設置し、本市百年の対策を樹立せ
んが為め諸般の調査を開始せり。かくて大正十二年二月同調査委員会は都市計画法適用請願を可決し、また市会に於ても
同様請願を議決するに至り同年三月五日内務大臣に之を提出せり。然るに四年四月内務大臣は都市計画中央委員会に諮問
するに都市計画法適用を二十市に指定する提案を以てし本市は之れより除外せられたる為め、斯の如きは本市年来の熱望
期待に反するのみならず此機を逸せんか再び機会を得るの至難なるに想到し、再び請願を提出して極力目的の達成に努力
したるが、一方前述中央委員会に対する内務大臣の諮問案は審議の結果二十市の外更に五市追加の希望を附して答申せら
れたる為め本市又幸にして其選に入るを得、同年五月二十九日勅令第二百七十六号を以て都市計画法を適用することを公
布せられ七月一日より実施せらるゝに至れり。
二、都市計画区域の決定
―第十六章 都市計画 三四一