翻刻
木津九条安治川辺すべて西北の《ルビ:方角|はうがく》は
あれひどし○住吉社内そんじ《ルビ:石灯籠|いしどうろう》《ルビ:崩|くづ》るゝ
こと数しれず此外諸社寺院市中家居の
《ルビ:破損|はそん》は《ルビ:悉|こと〴〵》く《ルビ:書|しよ》するに《ルビ:遑|いとま》あらず尚大小の《ルビ:震|ゆるぎ》
やまざれば市中の人〳〵《ルビ:各|をの〳〵》《ルビ:畳|たゝみ》を《ルビ:敷|しき》かこひをなし或は《ルビ:小家|こや》をしつらひて
これに夜をあかし《ルビ:其震|そのゆる》ぐ時は神仏の《ルビ:御名|みな》を
《ルビ:唱|とな》へ《ルビ:世|よ》なをし〳〵の《ルビ:声|こゑ》《ルビ:頻|しき》り也
○《ルビ:尼ヶ崎|あまがさき》《ルビ:兵庫辺|ひやうごへん》も大あれの由《ルビ:委敷|くはしく》は《ルビ:次篇|じへん》に出す
嘉永七年甲寅十一月五日二度目の
《ルビ:浪花大地震見聞記|おほさかおほぢしんけんもんき》 二篇
又も今五日夕七ツ半時《ルビ:大震|おほゆり》なし《ルビ:日暮|ひくれ》《ルビ:夜|よ》に入
大小《ルビ:数度震|すどゆ》る然るに《ルビ:何国|いづく》ともなくでう〳〵と《ルビ:音|おと》
しければ市中の人〳〵《ルビ:雷|らい》ならんと《ルビ:言居|いひゐ》るうち
《ルビ:津浪来|つなみきた》とて大さわぎなしをの〳〵《ルビ:上町|うへまち》の《ルビ:高|たか》
《ルビ:見|み》のかたへ《ルビ:逃走|にげはし》る其こんざついはんかたなししかるに
《ルビ:木津川口|きづかはぐち》なんば《ルビ:嶋|じま》《ルビ:前|まへ》だれ《ルビ:嶋|しま》《ルビ:安治川|あぢかは》まで一《ルビ:時|じ》に