みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE2

愛知岐阜福井三県 大地震見聞録(内題) - 翻刻

愛知岐阜福井三県 大地震見聞録(内題) - ページ 44

ページ: 44

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くも《ルビ:居間|ゐま》と《ルビ:覚|おぼ》しき《ルビ:処|ところ》に《ルビ:至|いた》りて見れば無残や楯甲は《ルビ:梁|はり》や《ルビ:棟|むなぎ》の《ルビ:下|した》に《ルビ:圧|おさ》れて非命の死を《ルビ:遂|と》げ 《ルビ:居|ゐ》たるにぞ三《ルビ:人|にん》の《ルビ:驚|おどろ》き《ルビ:一方|ひとかた》ならず早速《ルビ:年寄|としより》粂川方へ《ルビ:其由|そのよし》を《ルビ:報|はう》じ紛乱混雑の《ルビ:中|うち》に《ルビ:死骸|しがい》の 《ルビ:取片附等|とりかたづけとう》をなし《ルビ:直|たゞ》ちに東京なる楯甲の《ルビ:自宅|じたく》本所元町の旅人宿若松屋方へ《ルビ:郵便|いうびん》にて《ルビ:報知|しらせ》 《ルビ:越|こ》したるが《ルビ:同家|どうけ》にては本年六月《ルビ:中|ちう》楯山には《ルビ:死|し》なれ《ルビ:重|かさ》ねて《ルビ:今度|こんど》の凶変に《ルビ:逢|あ》ひしより《ルビ:養母|やうぼ》 のおいく《ルビ:妻|つま》のおしづ(《割書:ニ| 十》)が《ルビ:愁傷落胆譬|しうしやうらくたんたと》へん《ルビ:様|やう》なく《ルビ:責|せめ》ては楯甲の《ルビ:遺骸|ゐがい》を東京へ《ルビ:引取|ひきと》りた しとて《ルビ:母子|おやこ》は東京を《ルビ:出立|しゆつたつ》して《ルビ:彼|か》の《ルビ:地|ち》へ《ルビ:赴|おひむ》きたる《ルビ:由聞|よしき》くも哀なる《ルビ:次第|しだい》にこそ 〇大垣停車場の潰倒 《ルビ:大垣鉄道停車場|おほがきてつだうステーシヨン》は《ルビ:此|この》の大地震にて停車場《ルビ:本家及|おもやおよ》び駅長官舎、貨 物庫とも一《ルビ:時|じ》にメリ〳〵と《ルビ:潰倒|くわいとう》し堅固なる《ルビ:鉄製|てつせい》の「ウヲーター、タンク」も《ルビ:鉄柱捻|てつはしらねぢ》れて 《ルビ:顚倒|てんとう》せしかば《ルビ:詰合|つめあひ》の駅員は《ルビ:辛|から》うじて潰家の《ルビ:中|うち》より《ルビ:逃|のが》れ《ルビ:出|い》でホツと一ト《ルビ:息吐|いきつ》く《ルビ:間|ま》もなく 《ルビ:倒家|たふれや》の《ルビ:中|うち》より《ルビ:出火|しゆつくわ》して《ルビ:今|ま》や《ルビ:大事|だいじ》に《ルビ:及|およ》ばんとする有様なるにぞ《ルビ:人々必死|ひと〳〵ひつし》の《ルビ:力|ちから》を《ルビ:尽|つく》して《ルビ:漸|やうや》 くに《ルビ:消|け》し《ルビ:止|と》め《ルビ:互|たがひ》に其恙なかりしを《ルビ:祝|しゆく》し《ルビ:合|あひ》ひしにフト《ルビ:心付|こゝろづ》けば電信技手の《ルビ:某氏|ぼうし》一《ルビ:人|にん》のみ 《ルビ:見|み》えず《ルビ:偖|さて》は《ルビ:圧死|あつし》せしものならんと《ルビ:倒家取片付|つぶれやとりかたづけ》の《ルビ:際彼方此方|さいかなたこなた》と《ルビ:捜|さが》せしに同人は《ルビ:深|ふか》く《ルビ:壁土|かべつち》 の《ルビ:下|した》に《ルビ:埋|うづ》められ《ルビ:全身板|ぜんしんいた》の如く押ひしがれて《ルビ:死|し》し《ルビ:居|ゐ》たりければ《ルビ:其死骸|そのしがい》を《ルビ:引出|ひきいだ》さんと《ルビ:人々|ひと〳〵》 【図の表題】 大垣本願寺焼跡の景