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コレクション: STAGE8

大地震 津涛乃奇談 第二集 - 翻刻

大地震 津涛乃奇談 第二集 - ページ 17

ページ: 17

翻刻

是は京大坂より《ルビ:売買|ばい〳〵》の《ルビ:為|ため》《ルビ:毎|まい》年江《ルビ:府|ど》に《ルビ:下|くだ》る人々 用《ルビ:向|むき》も《ルビ:相片付|あいかたつき》十人《ルビ:連|づれ》にて江府を《ルビ:出立|いでたち》《ルビ:行々|ゆく〳〵》舞坂 に《ルビ:来|きた》り《ルビ:昨日|きのふ》よりの地震におそれ一《ルビ:刻|こく》も早く《ルビ:古郷|ふるさと》 へ帰りたくおもひ一同にて船一《ルビ:艘|そう》を《ルビ:借切|かりきつ》て《ルビ:急|いそ》ぎ 九ツ時頃《ルビ:無事|ぶじ》に御関所をも《ルビ:打通|うちとふ》り《ルビ:定休所|ちやうやすみしよ》に 《ルビ:至|いた》り《ルビ:互|たが》ひに《ルビ:無事|ぶじ》を《ルビ:祝|しゆく》し《ルビ:合|あい》《ルビ:最早|もはや》道中三ヶ所大 《ルビ:切|せつ》の《ルビ:場所|ばしよ》を無事に《ルビ:越|こ》し地震も《ルビ:格別|かくべつ》の事なし 先々目出度こと也《ルビ:爰|こゝ》にて《ルビ:一盃|いつばい》を《ルビ:催|もよふ》すべしと酒肴 を《ルビ:命|めい》じ《ルビ:差|さし》つ《ルビ:押|おさ》へつ《ルビ:盃|さかづき》の《ルビ:数|かず》も《ルビ:重|かさな》りしに壱人の男 《ルビ:当所|とうしよ》の名物なれば《ルビ:鰻|うなぎ》を《ルビ:焼|やか》せ今一《ルビ:盃|ぱい》やるべしと 言ひ出しければ皆々酒きげんにて《ルビ:前後|ぜんご》を《ルビ:忘|わす》れ 《ルビ:同意|とうい》しけるが中に壱人イヤ〳〵《ルビ:我等|われら》は《ルビ:止|やめ》にすべし 今日吉田の《ルビ:駅|しゆく》迄参らずば《ルビ:明日|あす》よりの《ルビ:道順|みちじゆん》あしく 《ルビ:殊|こと》に《ルビ:巳|み》の日なれば《ルビ:鰻|うなぎ》は《ルビ:長物|ながきもの》にて巳に似たり《ルビ:且|かつ》は