← 前のページ
ページ 1 / 1
次のページ →
翻刻
《箱:あんしん要石(かなめいし)》《箱:としより》〽なむかなめ石大明神此たびの大へんのがれましてありがたふぞんじ升る私はモウとしよりことでござり升からながくいる心もごさりませんがシカシゆりつぶれひがうなことでもござりましては人のそしりをうけるがくやしふござり升どふぞモウ二三百ねんいきているうちぢしんのないやうにお守り下さりませきめうてうらい〳〵かなめ石様〳〵〳〵
《箱:大工》〽わたくしのおとくひからワレきてくれヤレこいとやかましい
のできちかいのやうになりましたどちら様もおとくいで
ござり升からいづれもよろしくいたし上たい心でござり
升れ共どうもからだかつゞきませんなにとぞ十人まへも
はたらくからだに成様ニ御まもり給へかなめ石大めうじん〳〵
《箱:しんぞう》わたくしのおねがいは去年もしばいがるいせういたしながくやすみ又ことしも大へんでいつできるかしれませんからまことにかなしうてなりませんどうぞこれからぢしんや火事のないやうにお守りなされて下さりませきつとてごさい升よ〳〵《箱:せとも?の?や》なむかなめ石さま日ごろからしん〴〵のおかげに?【とヵ】此たびは少々の
《?:さかはち》【酒鉢ヵ】なぞをこはしたばかりでべつぜうなくこれまつたくあなた様のおかげと悦びおり升るなにとぞ此のちはぢしんのないやうモシあり升ることもござればまへかたにちよとおしらせ下さるやうねがひ上升なむかなめ石さま此ねがひ御きゝとゞけ給へ〳〵かなめ石大明じん〳〵《箱:げい人》わたくしどもはゆうげいのかげうゆへせけんがおだやかになければどふも
くらしができませんまづ此たびのやうになりましてはさみせんにばちがあたるともわたしどもにこんなことのあるおぼへはござりませんからどふぞ是からは
せかいのさはがぬやうぢしんなぞのないやうに御まもりたまへ〳〵
《箱:よし原の人》わたくしかたはぢしんと申ことをたとへにかげうのやうに申スそふでござり升が
此たびはまことのきうへんにてゆりつぶれやけだされしごくなんぎいたし升がそのうへせうばひをはじめる所もすくなくいづれもなんぎいたし升からどふぞはやくおさまり此のちかやうの地しんのないやう守らせ給へ〳〵《箱:いさみ》【勇み】かなめいし大めうじん〳〵〳〵
私はたいげへなことをこはがることじやございませんかみなり火事おやぢをこはひものゝ第一とたとへござり升がコリヤさほどにも思ひませんがいかなることだか此ぢしんがドロ〳〵といふといきなりきも玉がつぶれ十日もおまゝがくはれやせん其上一人のおふくろが又ひどくこはがりやすからどふぞ是からぢしんのないやう守り給へ〳〵〳〵《箱:医師》此たびのさはぎにて手あしを
けがいたしれうぢにまいる人が山のごとくでわたくしほねをおりれうぢいたし升るが日かつがかゝりましては手がまはりかね升から早くなおり手ばなれいたすやう守らせ給へ《?:なむかしまかなめいしきめうてうらい〳〵》
【これより下段】
《箱:りくつもの》
〽こんどかやうなさはぎがあるとみれば神も仏もないやうでそのうへ此御神はぢしんをおさへて守る御神と申やすがいかゝでござり升トいへばふしぎや石にこへ【声】有て是をきくに〽いかにも尤のことなり此どふりをあきらかにいはんことたやすきにあらずじん道【神道ヵ】とうらいとあきらめよさていづれもねがひのおもむきかんじんかなめ也こんど一分でもうごいたら石がへしをしてやるとの御ことにていづれもあんどせしは太平のもとひにてめてたし〳〵
【図中の石】
要石