みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE2

信越地震水記 全 - 翻刻

信越地震水記 全 - ページ 76

ページ: 76

翻刻

 煙草一ふくの間二ハ一二度もゆり候間ゆり返しの由関川宿入  口の橋も落石垣くずれ候由加州荷物宿々二而焼又ハ家根  ヲ破り取出し関川宿へ取集候由大造荷物過半焼候旨  廿九日昼九時地震柿崎ハ前文之通新潟二而ハ江戸二而是迄少し  強き申位の地震二候 是ゟ新潟咄し 一廿四日夜四時新潟二而之地震ハ私共是迄覚無之存候文化  度江戸二而之地震程二而ハ無之旨被仰候そろ〳〵ゆり出し  申池の水嵩三尺斗りの所迄余程の間打上居水草少し  根こぎ二相成杜若【かきつばた】抔あらしの跡の様二相成候外の河ハ四五間  岸高サハ此日俄二水落三尺五七寸も有之候二波を上まて  打上舟のもやいハ悉く切舟を流申大川二而ハ四艘程少し  舟損し申候此夜は市中一統野宿御支配中二も同様の者  有之候私共は着替等致し休候而其後三度程相応之ゆれ候  二ハ目も覚候何ㇾも越後の大地震名物胸二有之大恐れ  此地の者ハ別而恐居候此夜十度もゆり候由 一廿五日ハ空の様子不常日の色も黄ばミうつとり致し今二も  大ゆり可参様子昼頃ゟ河水俄二赤ちをかき立て候様二真赤二  濁り申候昨夜此地より少し川上二而東銀屋善平の米百七十  俵物船波をかむりしづめ候旨此日も十度由余もゆり候尤  廿四日夜大ゆりハ一ツにて其後ハ庭抔二而ハ不知又知候も  有之位誠二少しツゝ夜二入候て何度か同様二候日暮少々斗  雨直二止此夜も市中は野宿大分有之候 一廿六日も少し覚ゆれ候得共空の様子も能相成候