翻刻
泉(せん)は、年〻(ねん〳〵)十万ホグスヘツトを出(いだ)すと云ふ、
琥珀(こはく)
琥珀(こはく)は樹脂質(じゅししつ)ある砿物(くわうぶつ)にして、多(おほ)く装飾(かざり)に用(もち)ふ、
其|産出(さんしゅつ)の地(ち)はロシア及(およ)びバーチク海(かい)沿海(えんかい)の地(ち)
を尤(ゆう)なる所(ところ)とす、
第十七章
植物(しょくぶつ)及(およ)び其数(そのかず)、
地球上(ちきうじやう)の各地(かくち)殆(ほとん)ど植物(しょくぶつ)の蕃殖(はんしょく)せざる所(ところ)なし、し
かれども各(おの〳〵)其|水土(すいど)風気(ふうき)に適(てき)するものありて、必(かなら)
ず其|地(ち)を択(えら)んで生〻(せい〳〵)を遂(と)ぐ、○植物(しょくぶつ)の性(せい)及び成(せい)
分(ぶん)を検査(けんさ)する事は、天然(てんねん)地理学(ちりがく)の関(あづか)る所(ところ)にあら
ざれば、今(いま)は只(たゞ)植物(しょくぶつ)の地理(ちり)に関渉(くわんせふ)する所(ところ)の事(こと)を
説(とか)んとす、○凡(およ)そ人(ひと)の能(よ)く知(し)る所(ところ)の植物(しょくぶつ)の員数(かず)、
ヒント氏の説(せつ)に拠(よ)れば、八万九千|種(しゅ)とす、しかる
に稍(やゝ)験査(けんさ)を経(へ)たる国(くに)と、猶(なほ)未(いま)だ然らざる国(くに)とを
合算(がつさん)して、大約(たいやく)その全数(ぜんすう)八十三万三千|種(しゅ)に及(およ)ぶ
べしといへり、かく植物(しょくぶつ)の衆多(しゆうた)なる中(なか)に、最(もつと)も世(よ)
に要用(えうよう)なるものは人(ひと)の衣食(いしょく)に備(そな)ふべきものに