翻刻
発(はつ)し津(つ)浪(なミ)すこの変(へん)他(た)国(こく)より
火事(くハじ)のごとく見(ミ)ゆるもむべなる哉(かな)
将(はた)陰(いん)雨(う)長(なが)く続(つゞ)く時(とき)ハ山崩(つなミ)こ
う水(ずい)の|憂(うれい)有こと往昔(むかし)より其
例(ためし)少からす変(へん)妖(やう)の理(り)を恐(おそれ)人(にん)我(が)
後(こう)難(なん)をさけん為(ため)記(しる)す 春の家
有枝
嘉永七甲寅十一月四日朝辰半刻大|地震(じしん)ゆり出し凡半時ニ
およぶ誠に甚しき事|言語(ごんご)に絶す大坂市中|騒動(そうだう)大方
ならず甚敷ハ船場塩町さのやはし角さのやと申たばこ
問屋大壁のへいくつれ三才の女子|乳母(うば)諸ともニ即死(そくし)ニおよぶ
同時ニ座摩社表門石の鳥居をれる社内の絵馬堂石
とうろう多く損(そん)ず御霊社内手水鉢屋躰たをれる
天王寺|引導(いんどう)鐘并ニ骨堂(こつどう)石とうろう多く損(そん)ず清水寺
ぶたい崩(くづ)るゝ寺町浄国寺本堂|崩(くづ)るゝ南傳法正蓮寺|烏(からす)の宮