みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

あきの日照 - 翻刻

あきの日照 - ページ 14

ページ: 14

翻刻

出し諸具其侭打捨遁去りし 跡(あと)へ火移(うつ)りて 野畑に差置し品〻 一色も不残 須臾(すゆ)に灰となりし 有様も又 哀(あはれ)の中のあわれ也 此風に まい揚し板類三里の行程(こうてい)をへ たてし宇治あたりへ雨のふるかこと く散(ちり)落たり其時同しく火 を遁んと黄檗(わうはく)邊へ遁延し人 あまりのこと故後日の話種(はなしのたね)と其板 を一まいひろひ取京へ持戻り人に も見せ互(たかい)に舌(した)をまきて恐れける まことに恐るへきの魔(ま)風ならす やかゝりけれとも東本願寺阿弥た如来 以ての尊像(そんそう)悉(こと〳〵)く山科御坊へ故障 なく遷(うつ)し八月七日東大谷へ又 〳〵|遷座(せんざ)まし〳〵けるはめてたし