翻刻
本家 武藏
下国図画
紀伊国冨安庄(現在の和歌山県付近にあった荘園の管理者・経清と、地頭代の朝行との間で争いとなった事項について。)
この件については、六波羅探題へ提出された書類によれば、
閏十月二十五日に、双方が連署して和解文書を作成し、「一年分の年貢米を納めること」を約束していた。
ところが荘園側(雑掌)は、「まだ年貢米六百余石、銭六百余貫が未納である」として訴え出た。
これに対して地頭側は、「年内には納める予定であった」と主張したが、その約束は履行されなかった。
そのため、地頭側が受け取るべき取り分についても問題となり、従来どおり折半するかどうかを含めて裁決が行われた。
さらに、本来納めるべき年貢米や上納分についても、数量を確認しながら処理するよう命じられている。