翻刻
【右丁】
日月星辰(じつげつせいしん) 晝夜明暗(ちうやめいあん)
日輪(ひ)月輪(つき)星光(ほし)この三光(みつのひかり)は天地(てんち)のひらけし節(とき)顯(あらは)れ行道(ぎやうどう)休(やすみ)なし
晝夜(ちうや)ともに明暗(くらきをあきらか)に照(てら)したまふ恩徳(おんとく)尊(たつと)むべし
春夏秋冬(しゆんかしうとう) 寒暑冷暖(かんしよれいだん)
春夏秋冬(はるなつあきふゆ)これを四季(しき)といふ寒暑冷暖(さむきあつきひやゝかあたゝか)これ年々(とし〴〵)の時候(じかう)にして
天地(てんち)の萬物(ばんもつ)を生(しやう)じやしなひたまふ大徳(だいとく)なり
神祇正直(じんぎしやうぢき) 仏法慈悲(ぶつぽうじひ)
【左丁】
神祇(かみ〴〵)は正直(たゞしくすなほ)なるを守(まも)りたまふと察知(しる)べし仏法慈悲(ほとけののりめぐみかなしむ)【次、汚損により判読不能】
なる衆生(しゆじやう)の強欲非道(がうよくひだう)を行(おこな)ふを悲しみ其罪を滅し【次、汚損により判読不能】
《振り仮名:聖賢|せいけん|ヒジリカシコシ》堪忍(かんにん) 愚癡瞋恚(ぐちしんゐ)
聖人賢人(せいじんけんじん)は何事(なにごと)も堪忍(こらへしのび)て尊(たつと)き道理(どうり)を尽(つく)し身(み)をおさめ人(ひと)を教(おし)へ導(みちび)き
たまふなり愚癡(おろかにかたくな)なるものはわづかの事(こと)も瞋恚(いかりはらたち)てはしたなし
褒美喜悦(ほうびきえつ) 誹謗遺恨(ひはうゐこん)
褒美(ほむれ)ば喜悦(よろこび)の顔色(かほいろ)自慢(じまん)の心(こころ)人(ひと)の常(つね)なり誹謗(そしれ)ば遺恨(うらみをのこす)こと人情(にんじやう)
なりかならず他(ひと)を誹謗(ひはう)すべからず
【練習なのでルビのサンプルを書いておきます。入力だけでなく閲覧も見てください。】
昼夜(ちうや)ともに【この場合は/はつける必要がない】
照(てら)したまふ恩徳(おんとく)【この場合も必要はない】
恩得(おんとく)尊(たつと)むべし【この場合は必要ない】
恩得/尊(たつと)むべし【おんとくにルビをふらないなら/が必要】
恩得 尊(たつと)むべし【/は半角スペースでも良い】
【以下はルビのふりかたに失敗してる例】
恩得尊(たつと)むべし【「恩得」と「尊む」の間に/か半角スペースが必要】
【左ルビもつけられます】
【方法1】《振り仮名:春夏秋冬|はるなつあきふゆ|しゅんかしゅうとう》
【方法2】東西南北(ひがしにしみなみきた|とうざいなんぼく)
【返事 ご叱正ありがとうございます。以下サンプルに従って翻刻していきます。】
現代語訳
【右丁】
**日月星辰 昼夜明暗**
日輪(太陽)・月輪(月)・星の光、この三つの光(三光)は、天地が開けた時に現れ、運行を休むことなく続けている。昼も夜も、暗きを照らし明らかにしてくださるその恩徳は、まことに尊いものである。
**春夏秋冬 寒暑冷暖**
春・夏・秋・冬、これを四季という。寒さ・暑さ・涼しさ・暖かさ、これは年々繰り返される時候(季節の気候)であって、天地が万物を生み出し育んでくださる大いなる徳(大徳)である。
**神祇正直 仏法慈悲**
【左丁】
神々は、正直で素直なる者を守ってくださると知るべきである。仏の教えと慈悲は、【汚損により一部判読不能】衆生が強欲・非道な行いをすることを悲しみ、その罪を滅し【以下汚損により判読不能】。
**聖賢堪忍 愚癡瞋恚**
聖人・賢人は何事も堪え忍び、尊い道理を尽くして我が身を修め、人を教え導かれるものである。愚かで頑固な者は、わずかなことにも怒り腹を立てて、みっともないことである。
**褒美喜悦 誹謗遺恨**
褒められれば喜びの顔色を見せ、自慢の心が生じるのは人の常である。誹謗(そしり)を受ければ遺恨(うらみ)が残るのも人情というものである。だからこそ、決して他人を誹謗してはならない。
英語訳
[Right folio]
**Sun, Moon, Stars, and Celestial Bodies; Day and Night, Light and Dark**
The light of the sun, the moon, and the stars — these three luminaries (sankō) appeared when heaven and earth were first opened, and they travel their courses without rest. By day and by night alike, they illuminate what is dark and make it bright; their benevolent virtue is truly worthy of reverence.
**Spring, Summer, Autumn, Winter; Cold, Heat, Cool, and Warm**
Spring, summer, autumn, and winter — these are called the four seasons. Cold, heat, coolness, and warmth — these are the climatic conditions (jikō) that recur year after year, and they represent the great virtue (daitoku) by which heaven and earth give birth to and nurture all things.
**The Gods Protect the Upright; the Buddha's Teaching is Compassion**
[Left folio]
One should know that the gods protect those who are righteous and honest. The teachings and compassion of the Buddha [remainder damaged and illegible] grieve when sentient beings (shujō) engage in greed and wickedness, and extinguish their sins [remainder damaged and illegible].
**Sages and Wise Men Bear All with Patience; the Foolish are Consumed by Anger**
Sages and wise men endure and bear all things patiently, fulfilling the noble principles of right conduct, cultivating themselves, and guiding and instructing others. Those who are foolish and stubborn, by contrast, become angry and resentful over the slightest matters, and this is a shameful way to be.
**Praise Brings Joy; Slander Leaves Resentment**
When praised, one naturally shows a pleased expression and feels a sense of pride — this is human nature. When slandered, resentment lingers — this too is human feeling. Therefore, one must never slander or speak ill of others.