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護痘要法 - 翻刻

護痘要法 - ページ 6

ページ: 6

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能(よく)心(こころ)を用(もちひ)て調護(かいはう)すべし。たとひ発熱(ねつ)搐搦(びくつき)ありとも。 妄(めつた)に香(にほひ)竄(つよき)薬(くすり)を用(もちふ)ることなかれ。一度(いちど)熱(ねつ)してよりは。父母(おや〳〵) 傍人(かいはうにん)その側(そば)をはなれぬやうにすべし。熱(ねつ)つよきものは。 驚搐(ひきつけ)■(おこ)るものなり。此時(このとき)いそぎ抱(だい)て。しつかりとかゝへ しめてよろし。甚(はなはだ)しきは。目(め)まひ気(き)うせ。人事(ひとごと)を知(しら)ぬ やうにもなるなり。左(さ)あらば。上品(よき)熊胆(くまのい)を。水(みづ)にてとき 用(もちふ)べし。妄(みだり)に種々(いろ〳〵)の気付薬(きつけぐすり)を用(もちふ)べからず。又(また)按摩(なでさすり)針(はり) 灸(きう)を。かたく禁(きん)ずべし。 ○預(まへかたに)痘(はうさう)を防(ふせ)ぐ方法(くすりしかた)。数多(あまた)ありといへども。試(こゝろみ)用(もちふ)るに其(その) 功(こう)なく。反(かへつ)て害(がい)をなす事(こと)あり。妄(みだり)に用(もちふ)べからず。 ○凡(およそ)痘疹(はうさう)は。十二日をかぎりとして。十二日を又(また)四(よつ)にわ り。初(はじめ)三日を見点(けんてん)といひ。次(つぎ)の三日を起脹(きちやう)といひ。又(また)次(つぎ)の 三日を灌膿(くわんのう)といひ。又(また)次(つぎ)の三日を収靨(しうえん)といふ。されど見(けん) 点(てん)の前(まへ)に発熱(ほつねつ)あり。熱(ねつ)は長(ねがき)あり。短(みじかき)あり。日数(ひかず)定(さだまり)なし。 収靨(しうえん)の後(のち)に。落痂(らくか)三日あり。見点(けんてん)より落痂(らくか)まで。十五日 の間(あひだ)を。痘(はうさう)の定期(ひどり)となす。 発熱(ほつねつ)【左ルビ「ぞやみ」】大熱(だいねつ)あり。微熱(すこしきねつ)あり。嘔吐(はき)。搐搦(ひきつけ)。譫語(うはこと)。腹痛(はらいたみ)等(など)。千(いろ)   変(いろ)の症(しよう)をなし。食傷(しよくしやう)風邪(ふうじや)驚風(きやうふう)に似(に)て。痘(はうさう)といふ   事(こと)決(けつ)しががたく・古人(こじん)これを疑似(ぎじ)の症(しよう)といふ。又(また)序(じよ)   熱(ねつ)は一日にして。痘(はうさう)を発(はつ)するあり。三四日又は数日(すにち)   にして。発(はつ)するもあり。三日ほどにて熱(ねつ)さめ。元気(げんき)よ   く。飲食(のみくひ)進(すゝ)み。前(さき)の諸症(しよしよう)やみて。後(のち)に見点(けんてん)するを。   よしとす。 見点(けんてん)【左ルビ「ではじめ」】一二三日。瘡(でもの)桃花色(もゝいろ)にて。光潤(つや)よく。稀疎(まばら)に出(いで)。