翻刻
ミな家族財宝を携へて四方に逃れ去都内大に騒擾す
又「二セア」「プリエシア」の二州の守「アンドロ二キュス」にしたわはさる
を以て兵を遣はして二州を攻破りて其守を殺すし
かれとも諸州の人其凶残苛政を悪ミて叛く者諸処に起る
其内に先代の宗族「イシウシウス。アンゲロス」なる者義兵を
挙て「セイプリュス」島を攻取る「アンドロ二キュス」これを聞て
大に怒るすなはち「イサシウス」ガ弟「コンスタン二チノボル」の
政官をなせる者を捕へて石を以てこれを撃殺し
て高き竿に其屍を貫きて都下に晒す時に諸方の
兵起る事日々に多 西斎里亜(シシリア)の王「ウ井ルヘム」又兵を興して
厄勒祭亜の地を侵して「ヂュラッソ」「テツサロ二カ」の二城地を
陥れ「アンドロ二キュス」か兵しば〳〵敗る諸方の兵を起す者
皆相会して神を祭り祝師をして神の造をいの
りこひて勝敗を問ふ祝師神語を伝へ答曰く九月
十四日に凶族誅に伏すへしとまたIS《ルビ:IS|イス》の二字を書し
てあたへていはく代りて東方の帝となるへき者た
れなりと諸部の人大に喜ぶすなはち相言ふISはこ
れ「イサシウス」なるへし「イサシウス」は前代の帝の正胤な
れば正に帝となりて国を治むる事衆の願ふ所にかな
たりとすなはち使うぃ奉して「イサシウス」を請ひむかへ
て主となすこれよりして兵士来り増加はる者甚多
し此時四方に彼神語の説伝宜して「コンスタン子ノポル」