翻刻
【上部右】
春(はる)風がふきや丁。てりふり丁のそのときは
。火の用心とこへは大坂丁。わり竹丁や金ぼう
のそのおとは丁たかさご丁大家さんは丁内まわり
に北じま丁。すいど丁から水をくみりうこしでや
ねの上のへあげや町。夜るや中ねづに夜ばんお
するが丁それで火事さたさつぱり仲丁
世の中よし丁であんじん丁
【上部左】
六つ切のろじ口で。しめだしくろうたぽん
太郎。たゝゐてもあけてはくれず。いぬにわん〳〵
ほへられて。せんかたしようもなまけもの。
いつそこれから吉原へ。とまりにゆこふと
おもへ共。ごろねするにわぜにはなし。四ツすぎに
四百四びよのやまいより四百なゐのわつらい
もの野(の)じゆくはるのはなさけなや
【下資料・火の用心見立そうし】
なんぢう峠(たうげ)
とうげを越人北八
〽ヤレ〳〵たいぎだのう
弥二さんおらア火事も
おほかたたびへたつてだ
らうとおもふゼエ江戸にや
チヤンともいゝやしねへ
弥二郎
〽ソウヨこれも神のおかたのお心づ
かれたでさぞ下〳〵〳〵のものが
こまるであらうのこのたび
のゆきとゞいたおふれで此なん
ぢうとふげをこして
しまへば五斗天神
さまへおまいり申ておいら
たちも一ツへいツヽもやろうのう
喜多八
ウントコナ〳〵〳〵
此とふげをこすひとは
晦日のぢぞうをしん〴〵
してよし目の下に
氷山ひがけのもり
なしくずしのしろとう
みゆる