翻刻
対曰|潮(ウシホ)の説古来紛(セツコライフン)〻として一(イチ)ならす
案(アン)するに潮(ウシホ)は天地の呼吸(コキウ)の気息(キソク)なり
呼吸(コキウ)の気息(キソク)といふは人の日夜の呼(ツクイキ)
吸(ヒクイキ)のことし天地の間(アイダ)の自然(シゼン)の呼吸(コキウ)なり
惣(スベ)て人の一昼夜(イツチウヤ)の息(イキ)の数(カズ)一万三千
五百|息(ソク)也|是上寿(コレゼウジユ)百|歳(サイ)の人の積(ツモ)り也
神書(シンシヨ)に神(カミ)の息(イキ)は一昼夜(イツチウヤ)に六息(ロクソク)也と
いへり神は幽妙不測(ユウメウフシキ)成によつて其|寿(イノチ)
限(カギリ)なし故(ユヘ)に息(キ)わつかに六息(ロクソク)也人も長命
なるは息(イキ)の間遠(アイダトヲシ)凡天地の寿数(ジユスウ)は一元(イチゲン)の
気(キ)にして十二万九千六百年也子の会(クハイ)に
天闢亥(テンヒラケイ)の会(クハイ)に天地|塞(トツ)るの間(アイダ)也故に
其|息(イキ)も緩(ユル)くして一昼夜(イツチウヤ)に二|呼(コ)二|吸(キウ)なり
其二|呼(コ)二|吸(キウ)は是|気(キ)の升降(セウコウ)也地は水に浮(ウカ)ひ
水は元気(ゲンキ)と升降(セウコウ)す元気|升(ノホ)る時は地|沈(シヅム)
是故(コノユヘ)に海水溢(カイスイアフ)れあがる又(マタ)元気|降(クダ)る時