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コレクション: 養蚕の書

機織彙編 5巻. [1] - 翻刻

機織彙編 5巻. [1] - ページ 43

ページ: 43

翻刻

【右丁】  しぶき三度引よく干水に鉄漿を少し入むらなく【注①】  引又明礬を少し入村なく引水にてよくすゝ  ぎはる    ひはだ色染 一かりやすを三度引蘓木を煎し四度引又湯に  明礬の粉を少し入村なく引へし    青茶染 一下地薄花色に染苅安草三度引明礬如前文引  ご水へ墨を鼠色に入引なり    せんじ茶染 一常の茶を濃く煎し三度染ご水へ墨を入鼠色程に  して一度染る    薄がき染 【左丁】 一ご水にに石【注②】をよくすり交せ刷毛にて村なくよく  引水にてぬらし干なり此色をこく染れはしやれ  がぎ染と云    黒柿染 一墨にごを交せ二度引其上を薄しぶにて二度引  染るなり    羅紗(らしや)染 一下地を濃き花色下染しぶき百目程柘榴の皮二  十目水三升入二升四五合に煎し鉄漿少し入染る  なり   右大概の染方なり又木草の類の染に用ゆる品   多し委く記にいとまあらす延喜式或は本艸綱   目又通雅天工開物事林広記唐本の居家秘用 【注① この行の行頭の「一(一つ書き)」が抜けている】 【注② NDLの翻刻本の注に「(に石)丹石(にいし)」とある】

現代語訳

【右丁】 一、渋木を三度引いてよく干し、水に鉄漿を少し入れてむらなく引く。また明礬を少し入れてむらなく引き、水でよくすすいで干す。    檜肌色染め 一、刈安を三度引き、蘇芳を煎じて四度引く。また湯に明礬の粉を少し入れてむらなく引く。    青茶染め 一、下地を薄い花色に染め、刈安草を三度引く。明礬は前文の如く引く。呉汁へ墨を鼠色に入れて引く。    煎茶染め 一、普通の茶を濃く煎じて三度染める。呉汁へ墨を入れて鼠色ほどにして一度染める。    薄柿染め 【左丁】 一、呉汁に丹石をよくすり混ぜ、刷毛でむらなくよく引き、水で濡らして干す。この色を濃く染めれば洒落柿染めと言う。    黒柿染め 一、墨に呉汁を混ぜて二度引く。その上を薄い渋で二度引いて染める。    羅紗染め 一、下地を濃い花色に下染めする。渋木百目ほど、柘榴の皮二十目、水三升を入れ、二升四五合に煎じ、鉄漿を少し入れて染める。  右は大概の染め方である。また木草の類の染色に用いる品は多い。詳しく記すには暇がない。延喜式あるいは本草綱目、また通雅、天工開物、事林広記、唐本の居家秘用など