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コレクション: コレクション3

新撰暑中養生法 : 附・コレラ予防歌 - 翻刻

新撰暑中養生法 : 附・コレラ予防歌 - ページ 4

ページ: 4

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【右】 あればゆめ〳〵養生(やうじやう)に油断(ゆだん)すべからず因(よ)りて左(さ)に掲載(の)す る暑中養生(しよちうやうじやう)の大要(かなめ)を辨知(しようち)すべし   第二 居宅(すまゐ)の事(こと) 今新(いまあら)たんい居宅(すまゐ)を建築(ふしん)せんとするには先(ま)づ土地(ぢめん)の高燥(たかだい)にし て周囲(まはり)に池(いけ)、沼(ぬま)、溝(みぞ)、渠(どぶ)及(およ)び塵芥場等(ごみためとう)なき清潔(きれい)の所(ところ)を撰(えら)み床(ゆか)を 高(たか)くしその下(した)を十分(じふぶん)空気(くうき)の流通(とほ)るやうにし座鋪等(ざしきなど)は所々(しよ〳〵) に窓戸(まど)を穿(あ)けこれ又(ま)た十分空気(じふぶんかぜ)の流通(とほ)るやうにせらるべ しと雖(いへど)も都市(みやこ)の人家稠密(いへごみ)なる場所(ばしよ)にては迚(とて)も行(おこな)はれざる ことなれど成(な)るべく湿気(しつけ)を避(よ)けるやうに注意(ちうい)すべし 下水(げすゐ)は度々(たび〳〵)浚(さら)ひて遠(とほ)くへ流(なが)れ去(さ)る様(やう)にすべし 【左】 塵芥場(ごみため)は成(な)るべく家(いへ)より遠(とほ)く離(はな)し時々(とき〴〵)取(と)り捨(す)てゝ清潔(きれい)に すべし 庖厨(だいどころ)の残棄物(すたりもの)則(すなは)ち饞餘(くひあまり)の食物(しよくもつ)及(およ)び魚肉(さかな)、菜菰等(やさいなど)の切屑(きりくづ)煮滓(にがら) 等(など)は積(つ)み置(お)きて腐敗(くさ)らすべからず必(かな)らず度々(たび〳〵)取捨(とりす)つべし」 総(すべ)て腐敗(くさ)りしものは何品(なにしな)にても家(いへ)の内外(うちそと)に置(お)くべからず」 大小両便所(だいせうりやうべんじよ)は時々(とき〴〵)汲(く)み取(と)りその跡(あと)へは緑礬(ろうは)或(また)は石炭酸(せきたんさん)を 水(みづ)にて溶解(とか)して撒布(まきちら)すべし   第三 空気(くうき)の事(こと) 空気(くうき)則(すなは)ち風(かぜ)は人間生活上(にんげんせいくわつじやう)におゐて最(もつと)も貴重(たいせつ)にして要用(いりよう)な ることは魚類(さかな)の水(みづ)に於(おけ)ると一般(をな)じく秒時(すこし)もこれなきとき

現代語訳

【右】 あるので決して養生に油断すべきではない。よって以下に掲載する暑中養生の要点を理解すべきである。 第二 住居の事 今新たに住居を建築しようとする場合は、まず土地が高く乾燥しており、周囲に池、沼、溝、どぶ及びごみ捨て場等がない清潔な場所を選び、床を高くしてその下を十分空気が流通するようにし、座敷等は所々に窓を開けて、これもまた十分空気が流通するようにすべきである。とはいえ、都市の人家が密集した場所では到底実行できないことだが、できるだけ湿気を避けるよう注意すべきである。 下水は度々浚渫して遠くへ流れ去るようにすべきである。 【左】 ごみ捨て場はできるだけ家から遠く離し、時々取り捨てて清潔にすべきである。 台所の残棄物、すなわち食べ残しの食物及び魚肉、野菜等の切りくず、煮汁の滓等は積み置いて腐敗させてはならず、必ず度々取り捨てるべきである。 すべて腐敗したものは何の品物であっても家の内外に置くべきではない。 大小両便所は時々汲み取り、その跡へは緑礬または石炭酸を水に溶解して散布すべきである。 第三 空気の事 空気すなわち風は人間の生活上において最も貴重で必要なことは、魚類の水におけるのと同じく、少しでもこれがないときは

英語訳

[Right page] Therefore, one must never be careless about health maintenance. Consequently, one should understand the essential points of summer health maintenance listed below. Chapter 2: On Housing When newly constructing a residence, one should first select a clean location where the land is high and dry, with no ponds, swamps, ditches, sewers, or garbage dumps in the surrounding area. The floor should be raised high so that air can circulate sufficiently underneath, and in living rooms and such, windows should be opened in various places to allow adequate air circulation. However, in urban areas where houses are densely packed, this is virtually impossible to implement, but one should be careful to avoid moisture as much as possible. Sewers should be dredged frequently so that water flows away to distant places. [Left page] Garbage dumps should be located as far from the house as possible and should be cleaned out from time to time to maintain cleanliness. Kitchen waste, namely leftover food and scraps of fish, meat, vegetables, and cooking residue, should not be allowed to accumulate and rot, but must be regularly disposed of. All rotted items, regardless of what they are, should not be kept inside or outside the house. Toilets should be regularly emptied, and afterwards, green vitriol or carbolic acid dissolved in water should be sprinkled in them. Chapter 3: On Air Air, that is to say wind, is most precious and essential for human life, just as water is for fish. When there is even a little lack of it...