翻刻!いきもの図鑑

コレクション: 本草図譜(くずし字)

本草図譜. 巻55-57 - 翻刻

本草図譜. 巻55-57 - ページ 22

ページ: 22

翻刻

【右丁】 さくらたけ  菌史に載る所の図  同書に古木のさくら  の根に生すといへり 【右中央】 むくけたけ  むくけもたし  看過に載る  所の図 【左中央】 菌史に木槿(むくけ)の朽株(くちかふ)に生す ゑのきたけに似て質(しつ)肥(こへ)香味 則及はす越後の人多く取 庖供(ほうけう)に充つといへり 【左丁】 かきたけ  看過に載る処の図  菌史に蓋茎(かいけい)皆 褐(うるみ)色  又 赭(しや)色者あり形しい  たけに似て痩(やせ)小く柔  脆 中(なか)虚(きよ)冬月 藁(わら)を朽  柿(かき)の根に蔽ひ米泔(しろみつ)を  澆(そゝき)て宿をふれは即ち  生すといへり

現代語訳

【右丁】 さくらたけ  菌史に載っている図。  同書によると古い桜の木  の根に生えると書かれている。 【右中央】 むくげたけ  むくげもたし  看過に載っている  図。 【左中央】 菌史によると木槿の朽ちた株に生える。 えのきたけに似ているが質は劣り、香味 も及ばない。越後の人が多く採取して 料理に使うと書かれている。 【左丁】 かきたけ  看過に載っている図。  菌史によると傘と茎が皆褐色で、  また赤褐色のものもある。形は椎茸  に似ているが痩せて小さく、柔らかく  脆い。中は空洞。冬月に藁を朽ちた  柿の根に覆い、米のとぎ汁を  注いで一晩おけばすぐに  生えると書かれている。