翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

御代参牛時詣 / 市場通笑作 - 翻刻

御代参牛時詣 / 市場通笑作 - ページ 2

ページ: 2

翻刻

御代参牛時詣(ごだいさんうしのときもふで) 《割書:奥|[下]|村》 かまくらかめがやつといふ所に 松山 かげゆと【大殿の名前はコマ7にもあり】 いふ人あり 御ほふこふを たいせつに つとめしゆび よくいんきよの ねがいかなひ ひとり むすめの こいむこ 新之丞に かとくを おふせ つけ られこのうへもなく よろこびよをゆるやかに くらしし□りがはまの【七里が浜の】 とりた□のさかな【取り立ての魚】 びち〳〵するので 御酒を あがりて たのしみ 給ふ 【台詞】 明日わか とのさま ごと ぜう なさり ます 【別資料:https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9892579 】

現代語訳

御代参牛時詣(ごだいさんうしのときもうで) 《割書:奥村》 鎌倉亀ヶ谷という所に、松山景雄【大殿の名前は7コマ目にもあり】という人がいる。仏法興隆を大切に務めた結果、よく隠居の願いが叶い、一人娘の恋人である新之丞に家督を譲り渡された。この上もなく喜び、世を穏やかに暮らしていると、七里ヶ浜の取れたての魚がぴちぴちと跳ねているので、お酒を飲んで楽しんでいらっしゃる。 【台詞】 「明日は若殿様がご上洛なさいます」 【別資料:https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9892579 】

英語訳

Godaisan Ushi no Toki Moude (Proxy Pilgrimage at the Hour of the Ox) 《Marginal note: Okumura》 In a place called Kamegayatsu in Kamakura, there lives a man named Matsuyama Kageyu 【the master's name also appears in frame 7】. Having diligently devoted himself to promoting Buddhism, his wish for retirement was granted, and he passed on his family headship to Shin no Jō, his only daughter's beloved. Overjoyed beyond measure, he was living peacefully when fresh fish from Shichirigahama came flopping about, so he drinks sake and enjoys himself. 【Dialogue】 "Tomorrow, the young master will depart for the capital." 【Reference material: https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9892579 】