翻刻
兄鷂見よとて雀鳴する 考
黒羽は根笹に朝のよき所 窓
ぬれ手なからに仏いたゝく 代
破摩矢射る影より早く夏の来て 考
恋する人を蚊のせゝるらん 窓
さりとては情少き歩行神 代
筏の浪に筆をとられし 考
すん〳〵と吹せて消る風の月 窓
翌日売る家もしらぬ蕣 代
面かけて筑波の秋にさし向ひ 考
鶴の来ぬ日は雲のきたま【なヵ】き 窓
期【斯ヵ】【散ヵ】花に思ひ〳〵のれ【連ヵ】さくら 代
芋の芽を見に廻るひま〳〵 考
一嵐ふ【わヵ】かさき舟にあひせかけ 窓
茂助か旅は何処もかゝ【くヵ】れ家 代
火を焚けは急に更行黄楊の陰 考