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コレクション: STAGE7

風俗畫報臨時増刊第百二十四號 洪水地震被害録(上) - 翻刻

風俗畫報臨時増刊第百二十四號 洪水地震被害録(上) - ページ 31

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【右側上段】         ●沼舘村 本村の被害は潰家土蔵破損 石塔(せきたふ)倒れ土地に亀裂を生せしのみ     ●雄勝郡      ●湯沢町 本村は戸数一千六百十九戸人口七千百四十七人震災の当日即ち 午後五時二十五分頃 爆然(ばくぜん)たる一大響を聞くと同時に強震(きやうしん)あり屋 根石を飛(とば)し家屋を倒し土蔵を崩(くづ)す人々或は東に或は西に馳せ戸 板を路上に布(し)きて坐し悲鳴(ひめい)の声四方に聞えたり其被害は負傷(ふしやう)僅 かに五人家屋の半潰三戸其他 建物(たてもの)五棟なり      ●三輪村 本村は戸数四百五十七戸人口二千六百五十一人あり本村中貝沢 大久保は雄勝郡中最も烈震(れつしん)にして負傷三人全潰家屋七戸半潰十 一戸土蔵全潰三棟なり      ●院内銀山 本山の被害は多少あるも大害(たいがい)なし只同日午后十一時の出火にて 三万三千〇五十八円の財産(ざいさん)を鳥有(ういう)に帰したりと云ふ     ●南秋田郡      ●土崎港町 本町は戸数二千〇八十四戸人口一万千八百六十九人あり同日の 震動は酒田の地震より激(はげ)しく桶中の水 溢(いつ)出し物品の転倒家屋土 蔵の壁 亀裂(きれつ)せる所あり      ●広山田村 本村は四百四十三戸人口二千九百三十六人あり南秋田郡中尤も 激しきを覚(おぼ)ゆ同村にては全潰 家屋(かおく)及半潰家屋各二戸づゝありし よし      ●寺内村 土地大に亀裂(きれつ)を生し濁水非常に噴出したれとも家屋被害なし 【右側下段】      ●五城目町 本町は戸数九百〇一戸人口四千三百八十七人あり其被害は左の 如し  土蔵の壁落ちたるもの二十三 〇仝亀裂四十一 其他被害多少あり      ●下新城村 本村は五百〇五戸人口三千〇二十人あり被害は尤も少し屋根傾 き或は器物 液体(えきたい)の溢出又は土地の亀裂等に過きす      ●舟川港町 本町は四百五十二戸人口三千二百五十三人あり震動烈しく土蔵 四棟は左右前後の壁大に欠落(かけお)ち外に二棟は割れ目を生す人畜(にんちく)に 死傷(しゝやう)なし      ●北磯村 本部落は家屋半潰一戸土蔵壁落二棟なり     ●山本郡      ●鹿渡村 本村の被害(ひがい)は棚より物品転落(ぶつぴんらくてん)し戸障子倒れたるのみにて被害(ひがい)な し      ●鵜川村 本村は強震(きようしん)のみにて被害なし      ●東雲村 本村の字落合県道七八間 亀裂(きれつ)して高低を生し通行自由(つうかうじゆう)ならず      ●榊村 本村は土蔵(どぞう)壁落八棟家屋の傾斜十戸其他被害なし      ●浅内村 本村は根太板走り布板外つれて柱根一尺乃至二尺位土中に突込 みたる家二戸あり 【左側上段】     ●北秋田郡      ●阿仁鉱山 本山の被害(ひがい)は古河鉱山事務所の石垣(いしがき)高(たか)さ一丈より七八尺迄の処 数ケ所破壊し坑内(かうない)も又大破を生し即死数名あり烟突(えんとつ)の倒損墻塀 の崩壊甚た多し      ●鷹巣村 本村は池水洩出し殆んと二寸余減せり屋根石(やねいし)転落し他に被害な し     ●鹿角郡      ●花輪町 本村は安政(あんせい)地震(じしん)より感動薄し家屋(かをく)破損(はそん)なし      ●毛馬内村 本村は烈震(れつしん)なりしも被害(ひがい)なし     ●御救恤金並に吏員の出張 〇御救恤金 秋田県下地震被害の趣(おもむき)聞(きこ)し召され 聖上 皇后両 陛下より金五千円 恩賜(おんし)の旨宮内大臣より通達(つうたつ)ありたり 〇侍従派遣(じゝゆうはけん) 片岡侍従は震災地視察(しんさいちしさつ)の為九月十二日秋田県下へ 派遣相成りたり 〇罹災救助費支出(りさいきうじよひしゝゆつ) 秋田県にて罹災救助費として金六万一千四 百余円の救助費を支出せり 〇旧藩主(きうはんしゆ)の義捐 旧藩主侯爵佐竹義生公には今回(こんくわい)の震災被害者 へ救助金として金五百円を賜りたり 〇震災(しんさい)に付き秋田県より出張を命ぜられたる人名  震災取調御用に付仙北郡へ出張を命す   測候所技手 山 本 参之輔    同      船 山 貫一郎  震災地方実地調査として急行出張を命す   警   部 中 村   忍 【左側下段】  震災地方実地調査として仙北郡へ急行出張を命す   属     熊 井 武 美    仝      神 尾 重 信    仝     田 村 精 一    仝      横 山 爲 定   仝     古 澤 義三郎  御用有之震災地方仙北郡へ出張を命す   警 部 長 田 中 義 達    参 事 官  松 田 啓太郎  松田参事官仙北郡へ出張に付随行を命す   属      遠 田 順 治  震災事務委員を命す   属     鈴 木 得 之    仝      永 山 武 治   仝     高 林 知 秀    警   部  小 林 定 修   警   部 中 村   忍    技   手  西 宮 藤 毅   属     曲 木 光 弼    仝      熊 井 武 美   仝     神 尾 重 信    仝      飛 田 譲 藏   仝     遠 田 順 治    仝      横 倉 辨之進   仝     加 藤 正 誼    仝      児 玉 史 郎   仝     横 山 爲 定    仝      松 本 甲 蔵   仝     古 澤 義三郎    仝      田 村 精 一   仝     斎 藤 和 節    仝      筑 和   毅   仝     磯 部 恒 助    仝      出   盛 吾 〇山上分隊長の出張 秋田憲兵分隊長少尉山上光望氏は震災(しんさい)視(し) 察(さつ)として秋永軍曹を随へ九月一日大曲六郷方面に向け出張せり 〇属筑和毅氏の出張 同氏(どうし)は救護上の事務取扱(じむとりあつかひ)の為め出張せり 〇震源の探究(たんきう) 東京中央気象台(とうけうちうわうきしようだい)より学士数名本県に出張せり 〇震災調査会 同会(どうくわい)より中村達太郎根田耻臾山崎直方の三氏を 本県震災地(ほんけんしんさいち)へ派遣せしむ 〇秋田市医会 同会にては今回の震災(しんさい)に付き医員五名を被害地 に派遣して救護(きうご)に尽力することゝなり該五名の人々は秋田病院 看護婦五名を随へ九月三日大曲地方に向け出発せり其受持方面 左の如し