みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

訓蒙天地辨 天 - 翻刻

訓蒙天地辨 天 - ページ 24

ページ: 24

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答て云天地の間に冷際(れいさい)火際(くわさい)の別(わか)ち有地より高くして 其気|冷(ひえ)夫(それ)より高ふして其|気(き)又|熱(ねつ)す太陽(たいよう)に近きがゆえ也 是を火際(くわさい)とも云然るに夏月(かげつ)奔星(ほんせい)のごときは天にかゝる恒星(ごうせい)に あらず中|天(てん)の火也此火何ものなれば地上《ルビ:標|ほう》火(くは)の気|土気(どき) をさしはさんで上|升(じやう)し陰雲(ゐんうん)にあわずして直(たゞち)に究上(つきのぼつ)て火際(くわさい) に入此時|同気(どうき)相|感(かん)じて火土(くわど)の気ともに大に帰(き)して其|形(かたち)を 発(はつ)し光(ひかり)を現(げん)じて止(や)むあるひは茶引(さじ)のごとく尾(を)を引其気の 厚(あつき)ものは飛(とん)で声(こへ)ありあるひは金石(きんせき)温泉(をんせん)等を出す処の土気(つちき) 蒸升(むしのぼ)して発(はつ)するものを以て金精(かねだま)とす夏月(かげつ)は燥熱(そうねつ)の時 ゆへ多く流火(りうくわ)奔星(ほんせい)あること也|詩経(しきやう)七月流火(ふみづきりうくわあり)と□其外 妖火(ひかりもの)こと〳〵く皆|燥乾(かわける)処の土気(どき)升(のぼり)て火に遇(あふ)て感(かん)ずるもの也 しかれども皆是上天のことにあらず中天の火なり        ○星|隕(おち)て石となる 問て云上天の星(ほし)地に隕(おつ)ること諸(しよ)書に出|麟経僖公(りんけいきこう)十六年 春王正月|戊申(ぼしん)朔(さく)隕石(ゐんせきあり)于|宋(そうに)五(いつゝ)などあるも星の隕(おち)て石と なるもの也と此|隕星(ゐんせい)は流星(りうせい)と同物(どうぶつ)にや落(おち)て石となる 理はいかん 答て云|隕星(ゐんせい)も同(おな)じく是|土気(どき)上|昇(じやう)して火際(くわさい)に入火に 感(かん)ぜるものにして流星(りうせい)と理|相(あい)同じ其|凝(こ)ることやゝ|厚(あつ)く して落(おつ)る時其|精形(せいけい)を顕(あらは)す也|元(もと)土気(どき)の化(くわ)せるものなれば 地に来て石となる事理のある所也然れ共天の恒星(ごうせい)あや まつて一ッも落(おち)来らば元来(もとより)其|形(かたち)数万里なるものたれば 忽(たちま)ち大地を圧覆(おしおゝ)ふべし是其|実(まこと)の星にあらざること明(あきら)けし        ○彗星(はゝきぼし) 問て云|彗星(けいせい)は流星(りうせい)の類(るい)にあらず夜〻|顕(あらは)れ天に随(したがつ)て転(てん)じ 数日(すじつ)にして消(しやう)す是何(これなに)ものぞ