翻刻
る時その音(おとの)ひゞく品をすゑ置べし地震これなき時
は附着(すいつき)ありて落(おつ)るといふことなし若(もし)まさに地震あらんと
するときは磁石(じゝやく)黒鉄(てつ)に親和(しんくわ)【すいつく】の利用(りよう)を失(うしな)ふがゆゑに
鉄釘(くぎ)忽(たちま)ち承器(うけもの)に落下(らくか)してその兆(きざし)を人耳に益(しら)す
これ地震 前知(ぜんち)の一 良法(りやうはう)とす図(づ)をみてよろしく
察解(さつかい)すべし云々 鷹築逸民誌
地震略説
菱洲山人編
西洋(せいよう)の窮理(きうり)の説に大地の振動するはその源(みなもと)は地下に
ある火坑(くわこう)【ひのあな】より発(はつ)す火坑は全地球(ぜんちきう)の中にあまたあ
りて吾邦(わかくに)の中にその源二つあり一つは中州《割書:駿遠甲|信豆相》
一つは蝦夷(えぞ)の地にありてその火脈(くわみやく)遠(とを)く異邦(いほう)までも