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コレクション: STAGE1

震雷考説 全 - 翻刻

震雷考説 全 - ページ 11

ページ: 11

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まぢりあはてふためき逃惑(にげまど)ふうち数(す)ヶ所より出|火(くわ) □□炎(ほのふ)天をこがし地震の火気もくはゝりて白昼(はくちう)□ 如し其(その)混雑(こんさつ)譬(たと)へるに物なし上を下へとかへす故(ゆへ) 人は人に踏倒され壊れかゝる棟(むなぎ)や宇(のき)に打ひしがれあるひは 烟(けむ)りにとりまかれ死亡(しほう)するもの数しれす君臣も離散(りさん) し親兄弟(おやきようたい)を見失ひ妻子に別れ存亡(そんほう)いかにと 呼(よび)かはし泣(なき)さけぶ声(こへ)のみか火に攻(せめ)られてくるしむ 声四方にみちて喧(かまびす)〳〵 修羅(しゆら)の陌(ちまた)を眼(め)の前(まへ)に 見るより哀(あわれ)の有さまなりかゝる非常(ひじやう)の大|変(へん)其(その) 前表(ぜんひやう)なきにしもあらず今年は冷気(れいき)いやます□に 殊(こと)の外(ほか)あたゝかにして梅桃大かた返り咲九月下旬|空(そら) 低(ひく)く星大きく顕(あらは)れ又は所々に水|涌(わき)出|其外(そのほか)怪(あや)敷 事ども多し心有人々は只事ならずと眉(まゆ)をひそめ 歎息(たんそく)せしがはたして此凶(きよ)事あり桜は實を結(むす)ふ こと軽き故二度咲もまゝ有べし桃(もも)李(すもゝ)は秋近く迄 実(み)を保(たも)つものなれば桃の返り咲はあやしむべきの 一ツなり天地|開闢(かいびやく)以来の大地震は白鳳年中□□ 半国|減(げん)し伊豆の嶋裂けて八嶋となりしときは