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コレクション: STAGE1

震雷考説 全 - 翻刻

震雷考説 全 - ページ 18

ページ: 18

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〇元文四己未年八月大大雷所々へ落雷火にて人死多し 〇寛政十戊午年山城大雷京都大仏雷火 〇嘉永三庚戌年八月江戸大雷百余ヶ所に落雷火所々 より焼(やけ)あがり其響すさましきこと言語(ごんご)に絶(たへ)たり震雷 ともに陰陽(いんやう)の功用(はたらき)なれは怪異(くはいい)のくはゝる事も有へし凡 性(しよう)情あるもの人間は勿論いかなる猛獣(もうじう)も大雷にはふかく恐(おそ) るゝなかに雷獣(らいぢう)雷|鳥(てう)あり「しら山の松の木陰にかくろひて やすらにすめる雷の鳥かな夫木抄にもみへたりまた 雷獣はふだん弱(よは)々しきものなれども雷鳴のときは 其猛きこと龍虎(りやうこ)にひとしく風を起(おこ)し雲をよび自在(じざい)を 得たり雷は陰(いん)の凝(こり)たる黒気(こくき)地上に顕(あら)はるゝ時|土龍(もぐら)の如く 所々高くふくれあがり終(つい)に地を發(おこ)して天上に 至る時は木の枝竹の枝何くれとなくさわるものを打切る 勢(いきお)ひ鉄砲(てつぽう)の如し雲中にいると間もなく散(さん)して音を なす其烈しきは浮雲(ふうん)を破りて地に落是に強弱(きやうじやく)有 弱(よは)きは土蔵|瓦(かはら)屋を打ぬき天井(てんじやう)にて止(とど)まり其|強(つよ)きはの 大石大木といへども微塵(みじん)に砕(くだ)く強弱ともに人の背 に落ちかゝらは粉(こ)の如くならん勢ひ抜群(ばつくん)のものにて