みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

震雷考説 全 - 翻刻

震雷考説 全 - ページ 24

ページ: 24

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かたまりになりむらかり鳴つゝ横には飛ばず上へ〳〵と立昇(たちのぼる)る 事凡五六丈とも思ふ頃地震揺いたしあたりも崩(くづ)るゝばかり なり此時烏は翅(つばさ)たはゝにだん〳〵と落下りあはや水中に 落いるかとみれは又たちあがること十間ばかり又|揺落(ゆりおと)され 又立あがりかくするうちに地震もやゝ鎮(しづか)りたり先年大 和の国にて雉子(きす)の前表(ぜんひやう)此度の烏其他一切の生類草木に 至るまて天地の変をよく知るもの也|海(うみ)川にて大地震の 前に魚鼈(ぎよべつ)確に嵐大雨には虫魚頻りに氷食是水乃 濁るを知る故なり震|雷(らい)暴風(ほうふう)ともに甚しき時は 前日より鳶(とび)烏(からす)低(ひき)く飛び水鳥却て高く飛ふ是地気の 逆(ぎゃく)する所なり草木のうちにも唐もろこしは大風の三十日 も以前より三節四ふしに根を生し其根土に付時 必大風ありこは年来ためしみたり飃?(つむじかぜ)は春気|龍(たつ)巻は夏気 暴風嵐は秋より初冬に多し先年秋の頃尾州二ツ家 の渡しにて三宅の牡猫(をねこ)の狂(くる)ふを見て暴風をさとり危難(なん) を脱(のか)れし事あり其他所々におゐて水日風時及ひ深 山幽谷猛獣(もうちう)毒蟲(とくし)の害難(なん)等見聞こと〴〵も数多(あまた)なから ぐた〳〵しけれは略す熟(つらつら)案(あん)するに膽(たん)の臟(そう)手薄?の生れ