みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

震雷考説 全 - 翻刻

震雷考説 全 - ページ 26

ページ: 26

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其外|建込(たてこみ)多く倒(たを)れたりて是を避(さく)くべき空(くう)地なき場所は 早く心を一図(いちづ)に極め気力を励(はげ)まし棟梁(とうりょう)をよけて 得ものをたばさみ丈夫(じようぶ)の楯(たて)をとりて手薄(てうす)の所より勇気 屈(くつ)せず切ぬけんに何のかたきことの有べきや夫も手がる に逃(にけ)たるゝ所はのがるゝにしかず女|孺(わらべ)とてもうろたへ騒 がず火のなき火|鉢(はち)箪笥(たんす)様のものを楯にとり其片はらに 夜るのもの等打かつき横様(よこさま)に臥(ふす)へし躰に平屋|茅葺(かやふき)は 猶さら駆(かけ)出すべからず決て怪我(けか)のなきもの也尤是は町家 又は長屋向手軽き所の論(ろん)なら打しかれしと?見るならば 時をうつさず内外力を合せて掘出し切り抜るを第一とす べし火災おおきものなれはなり是とても跡(あと)の揺(ゆり)つゝき気血 狂(くる)ひて働(はたら)きがたき時は梅干妙菜にて地気の毒まて 拂ふもの也又|煙(けむり)りにまかれて英雄(ゑいゆう)豪傑(こうけつ)も途を失ふこと 多し其時は布二重(え)を水にひたし顔(かほ)にあてへしいか なるけふりの中も平日の如し是土伎文蔵と云軍慮 にかしこき浪(らう)人長寿(ちようじゆ)して度々の火事に試みたる所の 一|術(じゆつ)なり布なき時は袖袂(そでたもと)をしめして用をなすべし 物丈高きの住居手|厚(あつ)の殿舎(でんしや)崩れかゝるは容(やう)易なら