みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

雷震記 完 - 翻刻

雷震記 完 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

雷多きゆへ村民見つけしだひこれを 取殺といへり又此権現の山に鳥あり彼 雷といへる虫を甚好み取食ふ由へに此鳥 をも雷鳥といゝ習せり其鳥のかたり 鳩よりハ太く惣身黒く朱冠あり 雌(めんとり)【䳄は異体字】は《ルビ:斑紋|はんもん》ありてかしは雌の《ルビ:斑|ふ》のことし 此鳥松岡氏云大明一統志に載る所の 松雞なりといへり大明一統志にも古本 にハ松雞とあり校正の本にハ𪅂雞と あり此鳥常に松柎の内に棲ゆへ松雞に 《ルビ:充|あて》たるかされバ古書にも 後鳥羽院の 御製とて 《ルビ:白|しら》山の松の木かけにかくろひて やすらにすめる雷の鳥かな又家隆卿の 歌にあわれなり《ルビ:越|こし》のしら根に栖(すむ)鳥も 松をたのミて夜をあかすかなとよめり いつれも松によそへたりされバ享保 のはじめ飛騨の国|乗鞍(のりくら)が嶽といふ 所に此鳥多くあるよし聞召及れ 有司に命ありて数十羽御取寄 のよし餌飼たがいぬるや多ハおち